オール読書日記 home 読書日記保存版2013年版
過去読書日記 2000年1月〜2012年12月
7月31日(木) C
「なぜハーバードは虎屋に学ぶのか ハー
バード白熱教室の中の日本」 佐藤智恵 中
公新書ラクレ 1000円。ハーバードもの最
新作。前2作は読んでいないが とくに後半
では、考えることが多かった。半日で読了。
7月30日(水) C
「UI デザインのアイデア帳 アプリ・Web制
作の現場で使える基本+実践ノウハウ 83」
SBクリエイティブ 2400円。ユーザーイン
ターフェイスの有り方指南を、デザイナーの
東影勇太と和田直樹による。後半の細かい
テクニックに興味。専門学校の教科書か。
7月29日(火) C
「教会建築家・鉄川与助の生涯 同居の孫
が見た素顔」 鉄川ひろ子 海鳥社1800円
明治後期から大正にかけて長崎や五島で
80を越える教会を、設計・施工で有名。そ
の人となりを、美しい写真とともに紹介だ。
7月28日(月) C
「興行の風景 日本芸能史外伝」 ぴあ
2500円。ライグ・エンタテイメントに 関わ
る 1957年生まれ、山本幸治が無理やり
まとめた 芸能文化史。考証には欠けるも
全体的には 納得できて、面白く読めた。
7月27日(日) C
「図説 日本の洞窟」 4800円 朝倉書店
狩野彰宏・東大教授と柏木健司・富山大
准教授編著で、ほか 21名の執筆。この
出版社得意の全国図鑑は、鍾乳洞ほか
海食洞など100の事例を 詳細に記述。
7月26日(土) C
「デザイン サクッとわかるビジネス教養」
新星出版社1500円。素人向けのデザイン
教本で、デザイン会社のダイナマイト・ブラ
ザーズ・シンジメートが 監修だという。見た
だけで、デザインができる訳はないでしょ。
7月25日(金) C
「小売りビジネス」 クロスメディア・パブリッ
シング1680円。流通アナリスト 中井彰人
と中川朗の共著だ。期待していなかったが
意外と面白かった 世の中で見かける小売
りチェーンが中心 現状分析 今後の方向。
7月24日(木) C
「男性学入門 そもそも男って何だっけ?」
周司あきら 光文社新書 900円。トランス
男性らしい正体不明のライターによる男性
学の現在地。昭和人間には はあそうです
か というのみ 予約が入って急ぎ読みだ。
7月23日(水) C
「林業遺産へ行こう 自然の力を活かす、昔
の知恵を再発見」 文一総合出版 3000円
東大・柴崎茂光准教授編著ほかに、9人が
執筆。我が飯田市の 遠山森林鉄道遺構も
登場する 好事家向け トラベルガイド付き。
7月22日(火) C
書とはどういう芸術か 筆蝕の美学 増補版
石川九楊 中公新書 1000円。書の御意見
番・京都精華芸術大名誉教授による 13刷
を数えた1994年初刊の増補版。難しい話
に終始するが、なんとなくわかった感じだ。
7月21日(月) C
「多動脳 ADHDの真実」 1200円 新潮新
書。ベストセラー「スマホ脳」で有名となった
スェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセン
先生。遺伝的要素が強い ADHDの臨床的
考え方。その濃淡は誰しもあり、解決法を。
7月20日(日) C
ロープウェイでらくらく行ける、雲上リゾート
&展望台58選! 「天空テラス週末散歩」
JAFメディアワークス1400円。パノラマ景
観は人間の本質に訴えるもの。とくに最近
はテラスが人気で、追及の小型ムック本。
7月19日(土) C
緑地と文化 ―社会的共通資本としての杜」
石川幹子 岩波新書 940円。1948年生ま
れの東大名誉教授。神宮外苑の再開発に
ともなう樹木伐採に辛口意見だ。その詳細
な歴史的経緯とともに、怒り狂うのである。
7月18日(金) C
「クラフトビールのお店、はじめました。」
友清 哲 亜紀書房2200円。フリーライター
兼編集者が代官山で立ち呑みクラフトビー
ルバー「ビビビ。」を始める話 微に入り細に
入り体験を 語る。文章は さすがにうまい。
7月17日(木) C
「金持ち農家、貧乏農家」 高津佐和宏 かん
き出版 1600円。2024年初刊で これは第
6刷 農業経営コンサルタントによる指南。採
算性を上げて大規模経営を、という趣旨。小
規模でも グループをつくる方法がありそう。
7月16日(水) C
「電チャリ通」から考えた地域づくり 高校生
と一緒に作った安全な町』東京大学出版会
2400円。大阪府の生徒数80名 豊中高校
能勢分校での国際交通安全学会主導ワー
クショップから 町づくりや生徒の成長記録
バス減便問題、雪の日の通学は疑問符。
7月15日(火) C
「ニッポン獅子舞紀行」 稲村行真 2400円
青弓社。1994年生の藝大院生で、獅子舞
研究家を自称。飯田の屋台獅子を含め 全
国 500ヶ所の獅子舞を取材したという。そ
のうちの 39ヶ所をカラーで紹介するのだ。
7月14日(月) C
ルポ 人が減る社会で起きること 秋田「少子
高齢課題県」はいま』 工藤 哲 2200円 岩
波書店。1976年生まれの、毎日新聞秋田
支局記者。人口減少、クマ被害、減塩食な
どの問題から秋田県の未来を考えるのだ。
7月13日(日) C
「なぜ酔っ払うと酒がうまいのか」 日経BP
1600円。葉石かおり著。酒ジャーナリスト
を自称の 1966年生まれ。内容は 酒と健
康についての 各方面への取材。要は酒量
を少なく、という、書名とは逆の話ばかり。
7月12日(土) C+
「日本建築史講義 木造建築がひもとく技術
と社会」 海野 聡 学芸出版社 3000円。こ
の東大准教授の著作はレベルが高い。今回
も通史ながら事典の様相の重量感。全447
頁を楽しみながら読了した。次回作も期待。
7月11日(金) C
オトナ女子のための「自己肯定感 LESSON
帖」ジタバタしない。イライラしない。クヨクヨし
ない』 中島 輝 SBクリエイティブ 1400円。
幾多の不遇を乗り越え 独学で修めた方法論
女子だけでなく大事な話。結構有用だと思う。
7月10日(木) C
「ごみと暮らしの社会学 モノとごみの境界
を歩く」 梅川由紀 青弓社 2800円。読み
始めて すぐに これは博士論文だな、と気
がついた。ゴミとは何かを ゴミ屋敷の住人
の高齢女性の観察から、探っていくのだ。
7月9日(水) C
町工場の星 「人が辞めない最高の職人集
団」全員参加経営の秘密』 諏訪貴子 日経
BP1700円。創業者の急死で先代の跡を
継いだ主婦の奮闘。大森の町工場の美人
社長の20年。今や講演で大忙しの日々。
7月8日(火) C
「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか 知
られざる戦後書店抗争史」 飯田一史 平凡
社新書1200円。当方も書店業界の変わり
方を目撃してきただけに、この出版ライター
の説明には 納得感がある。今後どうなる。
7月7日(月) C
「産業」としての工芸 ものづくりから挑む地
域創生』 中央公論新社2200円。日本政策
投資銀行、日本経済研究所編。まさに表題
とおりの内容。4人の執筆で 工芸品の過去
から現在位置。やっぱりデザインだと思う。
7月6日(日) C
コンサルタントが毎日見ている「経済データ
30」 小宮一慶 日経文庫 1000円。重要な
経済指標についての解説だ。非常にわかり
やすく有益。最後に、投資コンサルとしての
助言。ただ2024年9月刊で トランプ以前。
7月5日(土) C
「ビジネスリーダーのための意思決定の教
科書」 川口荘史 ディスカバー・トウェンティ
ワン2500円。バイオ研究(理博)から投資
銀行を経て M&Aや新規事業に特化 コン
サル自伝的宣伝本。巻末付録は有用か。
7月4日(金) C
「日本のパワースポット案内 巨石巡礼」
岡田謙二 秀和システム 1800円。同名の
ホームページ 運営の巨石研究家。全国各
地の磐座50を紹介。2011年刊と、やや古
いが原始宗教そのものの姿を彷彿させる。
7月3日(木) C
「鉄道写真ここで撮ってもいいですか」 オー
ム社1800円。いろいろと問題になっている
撮り鉄の行動について、渡部史絵と 結解学
が問題提起、弁護士・長島良成が監修する
こんなの常識でしょ わざわざ読むことなし。
7月2日(水) C
「子どものおしゃれにどう向き合う? 装いの
心理学」 鈴木公啓 940円ちくまプリマー新
書。東京未来大学こども心理学部准教授。
低年齢化する おしゃれやダイエットに つい
ての研究。この大学の存在すら知らない。
7月1日(火) C
「修理する権利 使い続ける自由」 青土社
4400円。ミシガン大法学部教授 アーロン
パーザナウスキー。メーカーと消費者それ
に修理業者とのせめぎ合いを 法理に基づ
いて論述するのだ。その本質は理解した。
6月30日(月) C
「セルフケアの道具箱 ストレスと上手につ
きあう100のワーク」 晶文社1600円。認
知行動療法、マインドフルネス、スキーマ
療法など 実践方法を伝授の カウンセラー
伊藤絵美著。2020年刊 なんと17刷目。
6月29日(日) C
新・貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」
で格差社会を逆転する』 橘 齢 ダイヤモン
ド社1700円。2009年刊の焼き直し 会社
勤務で社長兼従業員の1人会社(マイクロ
法人)を設立した場合の損得勘定。ずっと
オレはやってきたヨ だから内容はわかる。
6月28日(土) C
「持続可能なメディア」 下山 進 朝日新書
950円。新聞の購読部数の低下が止まら
ない。電子化による、尖った記事の配信が
必要 と辛口のメディア論を展開する 評論
家。あわせて地方メディアの奮戦も報告。
6月27日(金) C
「世界は認知バイアスが動かしている 情報
社会を生きぬく武器と教養」 栗山直子SBク
リエイティブ 1700円。東京科学大(旧東工
大)講師による行動経済学 あるいは認知心
理学講義。運・不運の行動学をやってちょ。
6月25日(水) C
「君はいのち動的平衡館を見たか 利他の
生命哲学」 福岡伸一 朝日出版社1800円
大阪・関西万博でテーマ館を任された 8人
の1人。生物学者の自論・動的平衡論を ビ
ジュアルに見せるため 実現の経過報告。
6月24日(火) C
「声」の言語学入門 私たちはいかにして話
し、歌うのか』 川原繁人 1030円 NHK出
版新書 。1980年生まれの慶大教授の講
義だ。上白石萌音 や俵万智、あるいはラッ
パーのインタビューを通して 声のメカニズ
ムの詳細な説明。発声の起源を知りたい。
6月23日(月) C
敗者のゲーム 〔原書第8版〕 2000円 日
経BP。米の投資家で、チャールズ・エリス
1937年生まれ。投資の世界ではプロに負
けざるを得ない 現代社会で一般人への指
南は理解できた 2022年初刊で12刷目。
6月22日(日) C
「分かりやすい文章」の技術 新装版 読み
手を説得する18のテクニック』 藤沢晃治
講談社ブルーバックス1000円。2004年
初刊で著者は理系のソフトウェアエンジニ
アだという。ほぼ 実践していることばかり。
6月21日(土) C
「新宿をつくった男 戦後闇市の王・尾津
喜之助と昭和裏面史」 フリート横田 毎日
新聞出版1900円。テキヤ関東尾津組の
組長の波乱に富んだ その生涯を 戦後風
俗に詳しいノンフィクションライターが描く。
6月20日(金) C
「対話のトリセツ ハイブリットコミュニケー
ションのすすめ」 黒川伊保子 講談社+α
新書900円。創成期から ソフト開発に携
わった、というコンサルタント。わからない
でもないが タテ型ヨコ型思考には不服だ
常体に口語体が入り交じり、読みにくい。
6月19日(木) C
「呼び屋一代 マドンナ・スティングを招聘し
た男」 宮崎恭一 講談社+α新書 1000円
当たれば 儲けもデカイが、アクシデントで
すってんてんにも。そんな、波乱に富んだ
1948年生まれの、半生記と裏話満載だ。
6月18日(水) C
「地図記号のひみつ」 今尾恵介 中公新書
ラクレ880円。中央公論に連載を新書化。
地図記号の ウンチクを、明治以来の歴史
や世界の実情をまじえ解説だ。気のおけな
い読物として、いつもどおりりに 楽しめた。
6月17日(火) C
「ITコンサル1000人にきいてみた AIでラク
になる仕事」 谷岡悟一 インプレス1680円
生成AIでのケーススタディ。プロンプトの指
示、条件、出力形式など結構 頭を使いそう
最後の AI とのディベートや、AI からの カ
ウンセリング 自己分析などは面白かった。
6月16日(月) C
「人口縮小!どうする日本? 持続可能な
幸福社会へのアプローチ」 東京大学出版
会2900円。日本学術会議の検討委員会
13人が執筆。ただ名誉教授クラスが主で
思い切った施策の提言などはなくて残念。
6月15日(日) C
ビジネスエリートのための 「教養としての日
本の神様」 深結(みゅう) あさ出版1800円
島根県親善大使で、出雲観光大使だという
正体不明の研究家によるもの ほぼ知識の
内で、あまり勉強にはならずに 読み終え。
6月14日(土) C
日本人だけが知らない「ニッポン」の観光地』
水津陽子 日経BP 1400円。なんと 刊行は
2014年。期せずして 10年後を予想する内
容。1961年生まれの経営コンサルタントの
指摘の数々は ほぼ正解となっていて 驚き。
6月13日(金) C
日本全国鉱山めぐり 決定版 観光できる産
業遺産を徹底解説+全国鉱山跡リスト100」
五十公野裕也 誠文堂新光社 2500円。理
学博士は1988年生。写真の説明も的確で
廃墟マニア・鉱物マニアともに満足の内容。
6月12日(木) C
「ロボットビジネス」 安藤 健 クロスメディア・
パブリッシング 1848円。国内外で 受賞歴
多数のロボット開発者が、その現在地 と将
来像について平易に解説。わかりやすい文
章で、その方向性がわかったのは収穫だ。
6月11日(水) C
トコトンやさしい「光学の本」 笠原亮介 日刊
工業新聞社1800円。同社のB&Tブックス
だが、やさしすぎて まるで勉強にならない。
半分が物理の話、中学生向けという印象で
1時間で終了。新しい技術を知りたいのだ。
6月10日(火) C
「台所探検家、地球の食卓を歩く」 WAVE
出版 1800円。一貫して世界を廻り一般家
庭料理を味わう研究家・岡根谷実里。時に
は一緒に台所に立ち つくり方を歯切れよい
文章での 報告。写真やイラストが 欲しい。
6月9日(月) C
「なぜ世界はそう見えるのか 主観と知覚の
科学」 白楊社 3100円。バージニア大学の
デニス・プロフィット教授、と 科学ライターで
ある ドレイク・ベアーによる 身体性と知覚に
ついての 研究概要。知らない論文が多く刺
激的。最後の VRについては やや不満だ。
6月8日(日) C
「いますぐできる実践行動経済学 ―ナッジ
を使ってよりよい意思決定を実現」大竹文雄
東京書籍 1300円。大阪大院教授による早
稲田塾での講義が元ネタ。内容は入門編で
知識のウチ、刺激のまったくない本だった。
6月7日(土) C
「まさか私がクビですか? なぜか裁判沙汰
になった人たちの告白」 日経BP 1800円
日本経済新聞「揺れた天秤」取材班による。
職場や世間での事件 その後。面白くて半日
で読み終えたが、後味は まことに良くない。
6月6日(金) C
「作品集のつくりかた アートブック・ZINE・
ポートフォリオ…作品を魅力的に見せる編
集デザインのコツ」 BNN 2200円。デザ
イン書編集者・宮後優子が、指南する。初
心者向けに AからZまで。内容はわかる。
6月5日(木) C
「ゆたかさをどう測るか ―ウェルビーイング
の経済学」 山田鋭夫 ちくま新書 880円。
名古屋大名誉教授の幸福経済学。GDPに
かわる幸福指数の現状について。さらには
そこから社会活動によって向上するという。
6月4日(水) C
「こじらせ男子とお茶をする」 2000円。ひ
とり出版社・月と文社を主宰の藤川明日香
が、自由で個性豊か そして面倒くさい男子
にインタビュー。島田潤一郎、Pha、佐々木
典士、ファビアン、田中弦、下平尾直らだ。
6月3日(火) C
「政治はなぜ失敗するのか 5つの罠から
の脱出」 飛鳥新社2273円。オクスフォー
ド大 ベン・アンセル教授による まさに行動
政治学ともいうべき著作。民主主義、平等
連帯、セキュリティ、繁栄 についての考察
個々の人間が いかに利己主義的か、だ。
6月2日(月) C
「関係人口 都市と地方を同時並行で生
きる」 高橋博之 光文社新書 1000円。
若くして岩手県議2期務め知事選にも挑
戦 地元産品販売会社で上場、2地域居
住の推進だ。いずれ国政に出るだろう。
6月1日(日) C
構想力が劇的に高まる 「アーキテクト思
考 具体と抽象を行き来する問題発見・
解決の新技法」 ダイヤモンド社2000円
デザイン思考に対抗して2人のコンサル
細谷功・坂田幸樹が提唱。思い付きをク
ドクド述べてもらっても困る。薄い内容。
5月31日(土) C
ドキュメント「北海道路線バス 地域交通
最後の砦」 椎橋俊之 筑摩書房1800円
冬の長距離路線ルポ。鉄道にも造詣深く
さながら 北海道史を見るような重量感だ
自動運転などにも言及 しばし熟考の巻。
5月30日(金) C
「高学歴発達障害 エリートたちの転落と
再生」 岩波 明 文春新書 900円。昭和
大特任教授による その実態。ADHD(注
意欠如多動性障害) や ASD(自閉症ス
ペクトラム障害)の診断・対策方法など。
5月29日(木) C
私たちは何を捨てているのか ―食品ロス、
コロナ、気候変動」 井出留美 920円 ちく
ま新書。一貫して食品ロスを追及のジャー
ナリスト。フードシェアリングも、提唱するが
重複が多くて、すこしく退屈な読書だった。
5月28日(水) C
3秒で伝える コンサルが使う「シンプルな
言葉で相手を動かす!」会話術』 扶桑社
1500円 しゅうマナビジネス 。まずは3秒
で、ついで30秒で、さらには3分での伝え
方を伝授する。わかるがハードルは高い。
5月27日(火) C
「茶の湯の文化史」 五味文彦 2400円
勉誠社 東大名誉教授が伝来から明治ま
で、茶会記録などを読み解き綴ったもの。
退屈といえば 退屈だが、断片的な知識と
照合 意外に最後まで読むことができた。
5月26日(月) C
「早合点認知症」 内田直樹 サンマーク出
版1400円。福岡市で認知症専門クリニッ
クを経営する院長。長生きするなら知っと
こう、と本人や周囲の接し方を指南するの
だ。まあ予備軍としては 勉強になったワ。
5月25日(日) C
「歩いて読み解く地域経済 地域の営みか
ら考えるまち歩き入門」 山納 洋 学芸出版
社 2000円。大阪ガスの社員にして 精力
的に、まち歩きを企画。そにある 痕跡から
近現代の社会の たどった姿を想像する。
5月24日(土) C
東西南北「方位」の世界史 河出書房新社
2700円。 ジェリー・ブッロトン ロンドン大
学教授による文化史。ただ 北のバイキン
グや 西の彼岸思想など、出てこないのは
不満。そんなツッコミ処はあちこちあった。
5月23日(金) C-
「好き」を一生の「強み」に変える育て方」
あの落合陽一の母親・落合ひろみ による
子育て論。一部 陽一本人も それらしいこ
とを のたまうのだ。まあ、あえて自慢話に
つきあう 必要もない。時間の無駄である。
5月22日(木) C
オーバードース くるしい日々を生きのびて
川の由起 朝日新書840円。若手朝日記者
による連載を加筆新書化。薬剤依存にいた
る原因をいかにしてとりのぞくかだ。要は家
族・家庭の問題。それにしてもキビしい話。
5月21日(水) C
「ファイナンス学者の思考法 どこまで理屈
で仕事ができるか?」 宮川壽夫 ダイヤモン
ド社 1800円。野村証券からコンサル会社
へ その後社会人大学院で博士課程。大阪
公立大経営学教授の自慢話にお付き合い。
5月20日(火) C
「働けない」をとことん考えてみた。』 平凡社
1900円。働かない、働けない、働きたくない
… と1973年生まれの文筆家 栗田隆子著
うつ系で不器用な大学院出だという。たしか
に困っちゃうわな。しかし、どうしようもない。
5月19日(月) C
「ウォーカブルなまちを評価する」 鹿島出版
会 2300円。国際交通学会 ウォーカブルな
まち研究会編著で、20人が執筆。その中で
わかり易さ、歩き易さ、居心地の良さを AIを
使ってのデータ化の阪大の試みは面白い。
5月18日(日) C
「潤日 日本へ大脱出する中国人富裕層を
追う」 舛友雄大 東洋経済新報社 1800円
1985年生の 中国・東南アジア専門ジャー
ナリスト。資産保全のほか 子弟の教育、自
由な言論空間など万遍なく取材は面白い。
5月17日(土) C
「米軍極秘特殊部隊 ザ・ユニット テロの激
戦地で戦い続けた隊員の手記」2800円 原
書房。エジプト出身の小柄な兵士、アダム・
ガマルと 米のライター ケリー・ケネディによ
る。あちこちで活躍の日々もとくに感想なし。
5月16日(金) C
「不思議3D地形図鑑」 今尾恵介 朝日新聞
出版 2600円。空から見た珍しい地形風景
その生成過程や同様な地域を、古い地図や
世界地図の中からさがし 提示する。地理の
お勉強ではある。 飯島の田切地形も登場。
5月15日(木) C
元自衛官が語る 「災害派遣のリアル」 イカ
ロス出版 1800円。約10年の自衛隊生活
からカメラマンに転進 さらに夜はバーの経
営という 武者雄哉による経験談。中越地震
から東日本大震災 退役後の取材記など。
5月14日(水) C
JUST KEEP BUYING 自動的に富が増
え続ける 「お金」と「時間」の法則』 ダイヤ
モンド社1700円。米の金融ジャーナリスト
による投資の話。インフレにどう対処するか
だが、読み物としては 面白い。全416頁。
5月13日(火) C
改訂新版「東京 わざわざ行きたい 街の本
屋さん」(株)G.B. 1800円。自身も本屋を
経営という 和氣正幸による、案内ムック本
携帯に便利な小型本で、地図入り。これを
持って訪問には有用も 現況は激しそうだ。
5月12日(月) C
「口笛のはなし」 ミシマ社 2000円。世界
チャンピオンにもなった 1992年生まれの
武田裕煕に最相葉月が聞くという趣向。質
問が上手なのか さながら口笛大全といっ
た内容となっていて、編集は的確で合格。
5月11日(日) C
「“おいしい瞬間”の撮影レシピ」 2400円
玄光社。写真専門誌「コマーシャル・フォト
連載。広告写真制作会社アマナの料理専
門部門 「hue」所属の7人の写真家による
作品制作過程を公開 撮り方を指南する。
5月10日(土) C
「AIに書けない文章を書く」 前田安正 ちく
まプリマー新書 860円。文章教室を主宰
する元朝日新聞記者。AIが書くのは文書
で 個人の経験を書くのが文章だという。し
ばし、面倒くさい作文教室に お付き合い。
5月9日(金) C
「たのしい編集(2) 本を組む」 和田文夫
英治出版 1600円。ベテランの編集者らし
いが、漱石の草枕を自分の好きなように編
集製本してみる という試み。全121頁の小
本。仕用フォントや段組みなど、凝った話。
5月8日(木) C
「リキッド消費とは何か」 久保田進彦 新潮
新書 900円。最近の若者を中心とする 流
動的な消費行動について青山学院大学経
営学部教授による データの裏付け研究だ
が、それがどうしたと 意外に 面白くない。
5月7日(水) B
会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言って
しまうのか』 文藝春秋2200円。シドニー大
言語学 ニック・エンフィールド教授 による認
知心理学的会話論。初めて知った、人間の
社会性の本質に迫る 根源的な話。問題は
いつどのように それを獲得してきたか、だ。
5月6日(火) C
「このオムライスに、付加価値をつけてくだ
さい」 柿内尚文 ポプラ社 1500円。累計
販売1400冊を豪語する 編集者だ。348
頁にわたる方法論だが 内容は限りなく薄
い。わずか3時間ほどで終了。感想なし。
5月5日(月) C
2時間で愉しめる「絶景の富士山展望ハイ
キング」 渡邉明博 山と渓谷社 1800円。
低山フォトグラファーを自称の小型ムック
本。登山ルートや、名物・温浴施設なども
抜かりなく紹介。ただ 富士の頭だけじゃ。
5月4日(日) C
「大人のための離島探検 ―島の不思議を
凸凹地図で体感!」 技術評論社2200円
利尻島から与那国島までの有人島 さらに
は北方4島、竹島、尖閣まで。それぞれの
概要は読み甲斐 東京地図研究社による。
5月3日(土) C
「経験バイアス ときに経験は意思決定の
敵となる」 白楊社2200円。新味は何もな
し、何を言いたいか分からず。2人の行動
経済学者 ネムレ・ソイヤーと、ロビン・M・
ホガースによるが、読む価値は全くない。
5月2日(金) C
「写真のなかの江戸 絵図と古地図で読み
解く20の都市風景」 金行信輔 ユウブック
ス 2200円。明治初期も英字新聞「ファー
イースト」の掲載写真の細部の分析。撮影
は、オーストリア人のミヒャエル・モーザー
2018年刊とやや古いが、勉強になった。
5月1日(木) C
「嫌われ者」の正体 日本のトリックスター』
石戸 諭 新潮新書960円。毎日新聞出身
の1984年生まれ。登場人物は 玉川徹、
西野亮廣、ガーシー、旧統一教会 さらに
吉村洋文、山本太郎だ。とくに感想なし。
4月30日(水) C
いつでも調子がいい カラダになる!「ホル
モンをととのえる本」 CCCメディアハウス
1900円。英のサプリメント会社創業者で
ダヴィニア・テイラーによる 自説展開。ホ
ルモンバランスが、大切なことはわかる。
4月29日(火) C
「続日本百低山」 小林泰彦 ヤマケイ文庫
2000円。1935年生まれヘビーアイビー
などで有名な イラストレーターで、自作イ
ラスト付き。「山と渓谷」連載から。三角点
マニアが、うかがえて同感だ。全604頁。
4月28日(月) C
大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」
をさがしている人たち』 池上正樹 講談社
現代新書 800円。ストレス社会と繊細な
自己、誰でも陥る 中高年のひきこもり状
態だ。けっして他人事ではないと思った。
4月27日(日) C
「イベントの世界へようこそ ―イベントを仕
事にしたい人への7つのすすめ」 北原 隆
城山書房1800円。都立大建築出身で東
京富士大学 経営学部 イベントプロデュー
サー学科の教授。数々の経験と苦労話か
ら、イベント学部の創設を 提唱するのだ。
4月26日(土) C
「日本語からの祝福、日本語への祝福」
李 琴峰 朝日新聞出版 1800円。台湾の
片田舎で育ち 日本へ、そして芥川賞作家
となった女性。日本語への 愛と遍歴を綴
るのだ。ただこの書名にはずっと違和感。
4月25日(金) B
「シン読解力 学力と人生を決めるもうひ
とつの読み方」 新井紀子 東洋経済新報
社 1800円。ロボットの東大入試いわゆ
る東ロボの結果はいいとして 学力テスト
とRSTとの相関からの 読解力の問題提
起だ。説得力充分の内容で 近年出色。
4月24日(木) C
「海の兵器 メカニズム&戦い方図鑑」
坂本 明 ワン・パブリッシング 2000円。
兵器オタクのライター。空母や潜水艦か
らはじまり、ほぼすべてを得意のイラス
トをオールカラーで。知識の再確認だ。
4月23日(水) C
「列島縦断 日本の墓 失われゆく墓石を
訪ねる」 関根達人 吉川弘文館 2200円
弘前大教授による、墓文化の概説。歴史
的な解説とともに 墓地として景観的にも
興味のある事柄だ。大変 勉強になった。
4月22日(火) C
「本のある空間採集 個人書店・私設図書
館・ブックカフェの寸法」 2500円 学芸出
版社。実測家を自称する 政木哲也・京都
橘大専任講師。実測して、アイソメ図作成
全国44の事例を 船津真琴がイラスト化。
4月21日(月) C
「呪術講座 実習ノート」 マジナイ・占い
方面に強い 作家の加門七海。「…講座
入門編」 の続編。個人的に あるいは知
人を交えての 実践編。16の方法を試し
ての報告だ。KADOKAWA 1700円。
4月20日(日) C
「シン・オーガニック 土壌・微生物・タネ
のつながりをとりもどす」 吉田太郎 農
文協2300円。自然農法が叫ばれて半
世紀。見続けてきた ジャーナリスト。そ
の後わかった点など 現在位置を解説。
4月19日(土) C
「三流シェフ」 三國清三 1500円 幻冬
舎。北海道増毛の少年が、生まれが9
割と言われる世の中で、如何にして世
界的シェフに上り詰めたのか 知りたく
て読んでみた。人懐っこさや本人の努
力もだが、その積極性と幸運なのか。
4月18日(金) C
「瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬
ではじきだす」 山川隆義 かんき出版
1600円。ビジネスプロデューサー を
自称。そのための、日頃の知識訓練と
ネットワ−クの構築に 注力する提案。
4月17日(木) C
「日本の新構想 生成AI時代を生き抜く
6つの英智」小学館新書1000円。日本
構想フォーラムからの提言。磯田道史・
島田雅彦・神保哲生・中島岳志、さらに
西川伸一・波頭亮 の6氏が執筆する。
4月16日(水) C
「資本主義で解決する再生可能エネル
ギー 排出ゼロをめぐるグローバル競
争の現在進行形」 アクシャット・ラティ
河出書房新社 2200円。企業・財団・
政府などの 個人に焦点。経済原理や
政策の有効性を。英の印系ライター。
4月15日(火) C
「このプリン、いま食べるか?ガマンする
か?」 垣内尚文 飛鳥新社1500円。累
計1300万部を売った、と豪語の編集者
自身の体験から ポジティブな時間管理
を提案。前半は納得するも、後半失速。
4月14日(月) C
「俺の文章修行」 町田 康1700円 幻冬
舎。元ロックシンガーだったらしい。芥川
賞作家だという。けっこう おふざけの文
章だが、感覚的にわからんでもない。た
だ感想はとくにない まま読み終わった。
4月13日(日) C
旅するカミサナ 迎える人々 伊勢大神楽
と「家廻り芸能」神野知 大阪大学出版会
3300円。岩手大准教授による研究成果
実際に門付けについて廻っての採集、各
地の芸能付き。さらには 韓国との交流。
4月12日(土) C
「自分のあたりまえを切り崩す文化人類
学」 箕曲在弘 大和書房1800円。早大
院の若手教授による講義。どちらかとい
えば 古典的な研究を例証にして文化人
類学とは何かについて考えるのである。
4月11日(金) C
「私が選ぶ 高齢期のすまい活」 彩流社
2200円。那須で 高齢者向けの住まい
を運営する会社の役員たち 近山恵子・
櫛引順子・佐々木敏子 3名の執筆。対
談やら利用者の声など文集的な構成。
4月10日(木) C
「日本の秘史を巡る旅 宇宙維新への扉
は日本人が開く」 長倉 優 でくのぼう出
版 1500円。横浜の病院長の自費出版
かぎりなく陰謀論のトンデモ本 義経チン
ギスハン説の全体像が わかって収穫。
4月9日(水) C
「世界で一番やさしい建築基準法」 エク
スナレッジ3000円 谷村一著。2025年
大改正対応版、とうたっていたので読ん
でみた。それにしても、改正に次ぐ 改正
により 複雑怪奇な条文ばかりで大変。
4月8日(火) C
「地図なき山 日高山脈49日漂泊行」
角幡唯介 新潮社2100円。また面倒くさ
い男の本。地図を持たず感覚だけの4回
の山行は釣りに目覚めたか。これからど
うする 当時の〇〇上人のように登るか。
4月7日(月) C
「行動経済学は最強の学問である」 SBク
リエイティブ1700円。米のコンサルタント
会社CEOで多数の肩書の相良奈美香著
世界一わかりやすい、と豪語も納得の15
刷目。ただ運・不運の経験が 認知のクセ
に影響?あたりが今後の研究の方向だ。
4月6日(日) C
「修験道大系 歴史・思想・儀礼」 春秋社
3000円。1933年生まれ修験道研究の
大家 慶応大・宮家準 名誉教授。先日に
んだ同じく慶応大・鈴木正崇名誉教授の
師匠になる。内容は詳し 手に負えない。
4月5日(土) C
「希望格差社会、それから 幸福に衰退す
る国の20年」 山田昌弘 東洋経済新聞社
1500円。社会に蔓延する閉塞感 それを
昇華するのがヴァーチャルな 推し活だと
するのだ。このまま衰えていく、日本の姿
それをポジティブに見る考え方も有りか。
4月4日(金) C
「新版 茅葺き民家」 佐野昌弘 グラフィック
社3300円。1932年生まれの写真家によ
る。まるで 向井潤吉の風景画を見るような
写真が、北は北海道から 南は鹿児島まで
初めて知る形態の民家もあって、貴重だ。
4月3日(木) C
「すぐに」をやめる ネガティブ・ケイパビリ
ティの思考習慣』 沢渡あまね 技術評論社
1600円。次から次へと いろいろ考える人
だが、今回は内容が薄い。そもそもこの言
葉、据わりが悪すぎる。内容はわかるが。
4月2日(水) C
歩いて、食べる「東京の名建築さんぽ」
甲斐みのり エクスナレッジ1400円。有名
建築家の作品や、歴史的建造物の見所と
ともに 建物内での食事や喫茶を愉しめる
案内小品ムック、2018年刊とやや古い。
4月1日(火) C
「博報堂のすごい雑談」 SBクリエイティ
ブ1500円。同社ブランドコンサルティン
グ局部長の岡田庄生(1981年生)によ
る。アウトプットの質を、劇的に上げる方
法だと。1時間で読み終わり。感想なし。
3月31日(月) C
「山岳信仰と修験道」 鈴木正崇 4000円
春秋社。慶応大文化人類学・名誉教授の
研究集大成。修験道の成立から、神仏習
合と女人禁制、さらには明治の神仏分離
など。その大筋を理解できて、良かった。
3月30日(日) C
「校正・校閲 11の現場 こんなふうに読ん
でいる」 牟田都子 2000円 アノニマ・スタ
ジオ。自身も フリーの校正家。さまざまな
現場での、校正に携わる 担当者にインタ
ビュー。小本だが 編集も美しく、面白い。
3月29日(土) C
「47都道府県・日本一百科」 菊地俊夫
丸善出版4000円。都立大名誉教授によ
る地理の お勉強。家計調査や 各種産業
統計からの 各都道府県の日本一を解説
だが、可もなく不可もなく 平凡な内容だ。
3月28日(金) C
「格差の“格”ってなんですか? 無自覚な
能力主義と特権性」 勅使川原真衣 朝日
新聞出版1600円。東大修士で苅谷剛彦
門下の 組織開発コンサルタント。同社の
WEBに連載。言ってることは 意味不明。
3月27日(木) C
「自分でやったほうが早い病」の治し方』
マルコ社1300円。ずっとそう思ってやっ
てきた。だから、フリーランスで終わるの
だ。ことによると コミュニケーション能力
の欠如が原因かもしれない とも考える。
3月26日(水) C
「いい音がする文章 ―あなたの感性が爆
発する書き方」 高橋久美子 ダイヤモンド
社1700円。1年の半分を愛媛で農業とい
う 作詞家・ドラマーのエッセイ集。意図的
な敬体と常体の混用で、読みにくい。音を
出す聞くというのは、身体論的には興味。
3月25日(火) C+
「みんなの校正教室」 大西寿男 2200円
創元社。伝説の校正者による 校正のイロ
ハから 技術は言うに及ばず、その体系ま
でを 詳しく解説するのだ。文章の書き方と
しても大変勉強になった。有意義な時間。
3月24日(月) C
「読めば分かるは当たり前? 読解力の認
知心理学」 犬塚美輪 ちくまプリマー新書
900円。東京学芸大准教授による 読解力
のメカニズム講義。それにしても文字を読
み 語彙を統合することの大変さを知った。
3月23日(日) C
「e スポーツのすべてがわかる本」 日本実
業出版社1600円。メディア関係研究家の
黒川文雄による、2019年刊。当方は身体
性を重視しているので、ARもVRも懐疑的
故に eスポーツも同様。知識にはなった。
3月22日(土) C
「加速思考」症候群 心をバグらせる現代
病』 ハーバーコリンズ・ジャパン1600円
ブラジルの精神科医・哲学者 アウグスト・
クリが警鐘。情報過多の中で 自己を失う
世紀の病と規定だ そこからの脱出法を。
3月21日(金) C
「江戸の衣装と暮らし 解剖図鑑」 エクスナ
レッジ1680円。衣装デザアイナーから江
戸研究家・菊地ひと美による。すべて自筆
のイラストで説明している。浮世絵やほか
の資料を、水彩で模写したもののようだ。
3月20日(木) C
「至福の北欧サアウナ 知られざる歴史と
文化のすべて」 グラフィック社 2900円。
スウェーデンの料理研究家 イェンス・リン
デルによる。スウェーデンのほかに フィン
ランド・ロシア。ドイツ・バルト3国に言及。
3月19日(水) C
「身近すぎて気がつかない、偉大な発明
図鑑」 日経ナショナル ジオグラフィック
3000円。79 の日用品や、エポックメイ
キングの出来事を選択。例によって 美し
い編集。A4判で室内自転車上は辛い。
3月18日(火) C
「リック・ルービンの創作術」 ジーンブック
ス3200円。浅学にして知らなかったが、
米の有名な音楽プロデューサーだという
後述筆記のようだがアートに関する精神
性の高い自説展開だ。ただ読んだだけ。
3月17日(月) C
超実践!今日からできる 「職場の多様性
活用ハンドブック」 前田京子 日本能率協
会 2300円。NTT人事部所属で、前半が
ジェンダー平等。後半1/3が LGBTQ+、
残りが 障害者、シニア雇用、外国人材に
ついて。内容の詳しさも、大体この順序。
3月16日(日) C
トコトンやさしい「高速道路の本」 日刊工業
新聞R&Tブックス1800円。今日からモノ
知りシリーズは 日本道路公団から高速道
路調査会へ転進した3人による、日本の高
速道路入門書だが あまり読むところなし。
3月15日(土) C
「ミッドナイト・ピッザ・クラブ」 2500円 講
談社。俳優の仲野大賀・プロデューサー
の上出遼平・写真家の阿部裕介、3人が
ネパールランタン渓谷をトレッキングする
個人的な話だ。半分が 写真集でもある。
3月14日(金) C
「多様性の科学 画一的で凋落する組織、
複数の視点で問題を解決する組織」 ディ
スカバー21 2200円。英コラムライター
マシュー・サイドによる、集合知の重要性
ほかに陥りやすい思考の盲点について。
3月13日(木) C
「城下町」 吉川弘文館3000円。同社日本
歴史選書シリーズ 2013年刊。都留文科
大・松本四郎名誉教授が城下町に関する
各方面の論文を まとめたもの。当時の社
会システム関係などが、主となっている。
3月12日(水) C
「書庫をあるく アーカイブの隠れた魅力」
南陀楼綾繁 皓星社2300円。1部は図書
館など 公立施設 長野県立や伊那市立も
2部は個人対象 草森・大宅・井上など。3
部に この出版社のハンセン病関係など。
3月11日(火) C
「ウィキペディアタウン・ハンドブック 図書
館・自治体・まちおこし関係者必携」 文字
通信 1800円。福井県立大・青木和人教
授による。飯田市でも中央図書館主催で
行われたようだが、内容は わからない。
3月10日(月) C
知りたいことが全部わかる!「最新版 〔イ
ラスト図解〕 薬局のしくみ」日本実業出版
社 1700円。帝京平成大 井手口直子教
授・編著。前半が関連法規について 後半
が薬局経営の概要など。2006年 初刊。
3月9日(日) C
縄文の神が息づく 「一宮の秘密」 戸矢 学
方丈社 1850円。市井の古代史研究家。
全国48の一の宮を取り上げ、その由来な
ど、自説の展開。縄文や弥生起源の神奈
備や磐座の存在に 注目だ。2019年刊。
3月8日(土) C
東大卒収納コンサルタントが教える「子ど
もが自然と集中する 学習空間のつくりか
た」 米田まりな 日本能率協会1500円。
東大卒業生100人アンケートなどから述
べる。後半は専門の片づけ法を伝授だ。
3月7日(金) C
「江戸時代のスパイたち 太平の世に暗
躍した才人の裏の顔」 大橋義輝 共栄出
版1700円。自論展開も ここまで許され
るの?ただ元フジTV・週刊サンケイ記者
だけに 話は面白く、気楽に読める本だ。
3月6日(木) C
「1インチの攻防 下」 3800円 岩波書店
つづいてNATOの中・東欧とバルト3国へ
の拡大の歴史。最後にプーチンの登場。
一般的に言われている、ウクライナへの
執念と 老齢での焦りの感情を理解した。
3月5日(水) C
「1インチの攻防 上」 3800円 岩波書店
ジョン・ホプキンス大 M・E・サロッティ教
授による近現代史。副題 「NATO拡大と
ポスト冷戦秩序の構築」で、東西ドイツの
統一と、ソ連崩壊時の裏話は興味深い。
3月4日(火) C
「まちづくりゲームカタログ 研修・ワーク
ショップが進化するボードゲームガイド」
学芸出版社 2400円。1982年 生まれ
都市コンサルタント・安藤哲也による。公
共団体などでの、WSでの想像力増強。
3月3日(月) C
現代「ますように」考 こわくてかわいい日
本の民間信仰』 井上真史 1500円 淡交
社。1985年生、飯田市出身の怪文化研
究者と自称。同人誌の掲載から刊行した
という。なかなか面白い、今後に期待だ。
3月2日(日) C
「小堀遠州の美を訪ねて」 小堀宗慶 集
英社1800円。遠州流茶道十二世宗家
による、作事奉行の功績と、綺麗さびの
趣味の良さを解説する。1923年生まれ
2011年の刊行は、遺作となった模様。
3月1日(土) C
サイクリストが選んだ「ニッポンのじてん
しゃ旅 the BEST」 1800円 八重洲出
版。自転車雑誌 「Cycle Sports」特別
編集ムック。しまなみ海道、琵琶湖1周
阿蘇1周、四国一周、佐渡1周にくわえ
渋峠ヒルクライムや福井・敦賀周辺旅。
2月28日(金) C
「エネルギー産業2030への戦略」 日経
BP 1700円。副題にUtility3.0を実装と
ある 竹内純子・編著。東電出身のエネル
ギー政策論だけに 電力主体の考え方だ
2021年刊とやや古いが方向性は理解。
2月27日(木) C
「世界で一番美しい工具図鑑」 4500円
創元社 セオドア・グレイの「…元素図鑑」
で有名なシリーズ。今回も黒地の美しい
写真はニック・マンによる。工具好きには
楽しめるが 重量1.6sで手持ちは不可。
2月26日(水) C
「SF脳とリアル脳 どこまで可能か、なぜ
不可能なのか」 櫻井 武 講談社ブルー
バックス 1000円。SFに 造詣の深い筑
波大脳医学教授。とくに後半には量子論
やら、哲学論が出てきたりして 面白い。
2月25日(火) C
「武器としてのエネルギー地政学」 ビジネ
ス社1600円。長く石油畑を歩いてきた三
井物産出のアナリスト・岩瀬昇著。それだ
けに石油に思い入れが深く、グリーンエネ
ルギーには懐疑的。夢のない話に終始。
2月24日(月) C
数字とファクトで読み解く「地方移住プロ
モーション」 伊藤将人 2400円 学芸出
版社 。成功例や失敗例、実際はどの程
度なのか?各種資料から探る若手研究
者。行政側の担当の 政策立案者向け。
2月23日(日) C
「金利の歴史」 平山賢一 2700円 中央
経済社。同じ著者・出版社の姉妹編「物
価の歴史」と同時刊行は 東京海上関係
分析家による。まあ安全か、ヤバいかに
より上下する金利について淡々と記述。
2月22日(土) C
成人式を社会学する」2400円 有斐閣
明治学院大 元森絵里子教授が中心と
なって6人の社会学者が執筆。戦後始
まった あいまいな習慣が、今も隆盛を
保っている現状を報告の内容は理解。
2月21日(金) C
「SNS時代のカルチャー革命」1600円
講談社。著者1997年 カリフォルニア生
まれ竹田ダニエルは、UCバークレー校
大学院生。フェミニストでネガティブ思考
絶望のZ世代、悲しい最新アメリカ便り。
2月20日(木) C
「ほどほどに」できない子どもたち 達成
中毒』 J・ウォレス 早川書房 2400円。
ハーヴァード出 3人のこども母ジャーナ
リスト、全米6000人にアンケート。裕福
優秀な生徒が有名大進学で疲弊の現状
他人をリスペクトしてこその自己肯定感。
2月19日(水) C
「ここがすごい!水辺の樹木 生態・防災・
保全と再生」 崎尾 均 築地書院 2400円
新潟大名誉教授による地味な学問のライ
フワークだ。生物多様性の根源 という結
論を、最初にもってくるべきではないか。
2月18日(火) C
「食料安全保障の研究 襲い来る食料途
絶にどう備えるか」 山下一仁 2500円
日経BP。農水省を退官し キャノン研究
室主幹。過去から現在までの農業政策
から未来への提言。食料安保とは台湾
有事の際の海上封鎖の想定と対策だ。
2月17日(月) C
「物価の歴史」 平山賢一 2600円 中央
経済社。東京海上関連会社の分析家に
よる。インフレの原因は何か?結論はど
こにもないが 人口増加と戦争にありそう
と読める ほかにはあまり勉強にならず。
2月16日(日) C
「上野がすごい ―日本の未来を創る街」
中央公論新社1700円。東京科学大(旧
東工大)の 瀧久雄、柳瀬博一 両教授の
編著。寛永寺貫主や藝大関係 JR・地下
鉄、東博、動物園などの 各方面の泰斗
が執筆しているが、意外に つまらない。
2月15日(土) C
「ガラス図鑑 歴史・技法・名品」 平凡社
4000円。貿易会社ガラス専門バイヤー
岡崎孝俊・監修で、ガラス工芸のすべて
を解説だ。あるていど 知識としては持っ
てはいたけれど これで百万力となった。
2月14日(金) C
「若者」とは誰か アイデンティティの社
会学』 浅野智彦 2400円 河出書房新
社。学芸大教授。2013年刊に同15年
補章 さらに補章の新刊 ただ多元自己
モデルには納得できない。むしろ その
相克からの自己破壊、それが問題だ。
2月13日(木) C
「羽田と成田 二つの首都圏空港が辿っ
た道」 前田隆平 時事通信社 2000円。
ずっと 国交省の航空畑を歩いてきた 高
級官僚の述懐 裏話満載で面白い。そう
いえば三里塚に 野次馬で行った記憶。
2月12日(水) C
モチベーションの問題地図 「で、どう整
える?」ため息だらけ、低空飛行のみん
なのやる気』 関屋裕希1600円技術評
論社。キャリアコンサル、その構造を分
析しても生産的とはいえない。むしろ対
象読者は上司やマネージャーなのか。
2月11日(火) C
「しめかざり探訪記」 森 須磨子 工作舎
3000円。さすが 武蔵美出身のデザイ
ナーだけに、自身の装丁は 美しい。総
アート紙のカラー写真での、ライフワー
クは見ごたえがあるのは 前作同様だ。
2月10日(月) C
「限界の国立大学 法人化20年、何が最
高学府を劣化させるのか?」 朝日新書
840円。朝日新聞取材班による 国立大
へのアンケートから。文科省の焦りと 財
政当局の せめぎあいからの選択と集中
の弊害 今後の少子化にどう対処する?
2月9日(日) C
「生まれが9割の世界をどう生きるか 遺
伝と環境による不平等な現実を生き抜く
処方箋」 安東寿康 SB新書 900円。双
子研究の 慶大名誉教授。遺伝と環境に
加えて偶然(運)がある。ラッキー指数に
も 正規分布のベルカーブがあると思う。
2月8日(土) C
「追憶の秘境駅訪問記 秘境駅は滅ぶ
のか !?」 牛山隆信 天夢人 2200円。
元祖探訪家による廃止と隣り合わせの
秘境駅 BEST100 を厳選。長野県内
の飯田線6駅も 上位に登場するのだ。
2月7日(金) C
長寿期リスク 「元気高齢者」の未来』
光文社新書 860円。自身も 1943年
生まれ大学教授を歴任した社会学者・
春日キスヨによる。80歳を超えた単身
あるいは 夫婦家族の現実。急速に衰
える 家事能力に、どう対処するかだ。
2月6日(木) C
建物用語図鑑【完全版】 エクスナレッジ
3200円。前半の部位編は 大学・高校
の教材として 有効だが、後半の工事編
は、全くもって不要。前半との重複ばか
りで意味がなし。編集意図を疑う内容。
2月5日(水) C
「日本観光列車ガイド2025」 谷崎 竜
イカロス出版1900円 いきなり巻頭に急
行飯田線秘境駅号乗車記。このほか全
国の主要68列車を総覧。オールカラー
で紹介。究極の鉄道旅行へと誘うのだ。
2月4日(火) C
「全国ローカルコンビニグルメ図鑑」 小学
館1600円。ローカルコンビニ2000軒を
訪れたという、1983年生まれのマニア・
加藤広倫 による。それぞれの 店舗の現
状と歴史も。これは非常に貴重な資料。
2月3日(月) C
「大学改革 ― 自律するドイツ、つまづく
日本」 竹中 亨 中公新書 860円。大阪
大教授による 大学論。たまたま 専門が
ドイツ史のため、事情に詳しいが さらに
日本の大学の現在地をも検討している。
2月2日(日) C
「海底トンネルの造り方 水の力でつなぐ
沈埋工法」 下石 誠 日経BP 1800円。
海洋土木で定評の五洋建設元役員。技
術屋として 関わったプロジェクトを 図解
で、丁寧に説明するのだ。工法は理解。
2月1日(土) C
人が集まる、文化が集まる!「まちの個性
派映画館」 美木麻穂 バイ インターナショ
ナル 2000円。映画館好きでフロアスタッ
フでもあったイラストレーターが 全国をま
わって 取材。まちづくりに貴重な資料だ。