オール読書日記 2005年上半期

 


7月31日(日)C

「ワタシの生活〈微〉向上作戦2」 清水ちなみ

「婦人公論」連載から。各テーマ毎の全国からの

投稿。とくに面白い「わが家の常識編」 各家庭で

普通と思っていることが実はとんでもない習慣。


7月30日(土) C

「上機嫌の作法」 斎藤 孝 角川書店 705円

濫造に敬遠していたが 書名に惹かれ借りること

に。「常に上機嫌で居られるということは 技術で

り、同時にそれは強運を呼び込む」というのは

くわかる。しか1時間で終了し、満腹感なし。


7月29日(金) B

「和田式『営業』クリニック」 和田裕美 1300円

明日香出版社。なんと34刷 売れて当然の内容

営業の一般マナーと同時に、仕事での前向き思

考の養成講座。読めば元気も出てくるような感。


7月28日(木) C

「サッポロビール ドラフトワン革命」 竹間忠夫

実業の日本社 1200円。第3のビールとして評

の豌豆タンパクの低アルコール飲料。その開

発と販売戦略の内幕。未だ飲んでいないのね。


7月27日(水) B

「日本人はどのように国土をつくったか」

3000円学芸出版社。上田 篤・中村良夫・樋口

忠彦編。上田先生の唱える地文学、環境を読み

歴史を想像する11編の論文。まとめ「地文学の

未来」 編者による鼎談が、多様な視点で出色。


7月26日(火) C

「レンブラントと和紙」 貴田 庄 八坂書房

2800円。油彩「夜警」で名高いが版画も有名。

そこで使われている和紙への考察 著者の修士

論文の発展だというが、読物としては冴えない。


7月25日(月) C

「初対面の教科書」 おちまさと NHK出版

1400円。TVプロデューサー「企画の教科書」

につぐ 第2弾。必要性を感じないためか、内

的にはそれほどでもね、ただし造語はうまい。


7月24日(日) C

「U35世代 僕と仕事のビミョーな関係」

1500円 日本経済新聞社。サントリー次世代

研究所・編による現代若者の仕事インタビュー

18名。大変だね皆な。男性ばかりは不自然。


7月23日(土) B

「缶詰マニアックス」 タカイチカ 1500円

ロコモーションパブリッシング。日本で 手に入

世界の缶詰92種類。それぞれの賞味と5星

評価。硬軟を使い分けるそうとうの書き手なり。


7月22日(金) C

「現実入門」 穂村 弘 光文社 1400円

42歳の独身男が探訪する、社会の姿。「小説

宝石」連載加筆物。あえて結末は書かないが

ホントかウソか。短歌詠みだけにウマイ文章。


7月21日(木) C

「竹久夢二のおしゃれ読本」 河出書房新社

石川桂子・谷口朋子 1500円。竹久夢二美術

館の学芸員2人のこちらは抒情画主体の夢二

本。活字が小さいのは辛い。絵もそれほどは。


7月20日(水) D

「Jigブラウザの本」九天社 1200円

ケイタイでパソコンWebサイトを閲覧するため

のソフトの解説本である。そもそも必要なのだ

ろうか。無理やり作ったような感じで 疑問だ。


7月19日(火) C

「葉っぱの不思議な力」 鷲谷いずみ 1600円

山と渓谷社 写真・埴 沙萠。考えてみれば地球

支えている緑の葉 その働き・形・生存戦略を

わかりやすく解説した図鑑。小中学生向けか。


7月18日(月) C

「Story of EARTH TOWER」 2667円

ソニー・マガジンズ。愛・地球博シンボルタワー

藤井フミヤ、プロデュース「大地の塔」記録。万

博と称するものには行ったことなし。感想なし。


7月17日(日) C

「居合の科学」 京 一輔 愛隆堂 1800円

各流派から古流まで居合の造詣に深い著者の

写真入り解説書。ともすれば演舞になりがちな

居合道に警鐘を鳴らし、その本質を思考する。


7月16日(土) C

「夢二デザイン」 ピエ・ブックス 2800円

抒情画家としてよりデザイナーにスポット。大正

昭和初期の雰囲気濃厚。ときはモダンデザイン

出現の前後、西欧との関係にがぜん興味もつ。


7月15日(金) B

「幸せに愛される美人の秘密」 佐藤富雄

幻冬社 1300円。1932年生まれ。前向き思考

美人になる教則本。まずは1日100回鏡を見

る、そして自分を好きになる。いいこと言ってる。


7月14日(木) C

「知恵のある 和の家 和の食 和の暮らし」

魚柄仁之助 1500円 主婦と生活社。1956年

まれが九州弁で その余裕ある生活ぶりを

する。都会での スローライフの実践に価値。


7月13日(水) D

「おもしろ日本音楽inアジア」 釣谷真弓

東京堂出版2200円。「和楽器のルーツをたず

ねて」の副題だが、生田流筝曲大師範のかなり

私的な旅行記の雰囲気。まるでおもしろくない。


7月12日(火) B

「音と文明」 大橋 力 岩波書店 4400円

やたら勿体をつけた文体、自慢げな文章に閉口

しつつも、圧倒的な情報量に好感。音という感

からデザインを考えるに様々なヒント術書と

言うべきか迷う、不思議なスタンスは意図的だ。


7月11日(月) C

「図説 ヨーロッパの王朝」 加藤雅彦 1800円

河出書房新社。華麗な王朝の物語と思いきや

そこは むしろ血塗られた歴史ばかりの栄枯盛

衰。著者はNHKの元記者。感想はとくになし。


7月10日(日) C

「防犯まちづくり」 山本俊哉 ぎょうせい

2000円。実は著者の属している会社は、その

昔の私の勤務先。時流にあわせ防災から防犯

へシフトしたか。内容は自治体向けらしく、面白

味のない編集。しかし落ちもないような感じだ。


7月9日(土) C

「フランスの布」 文化出版局 1800円

1950代コットンのプリント柄コレクション。

手作りした時代。まるで、提灯袖のワンピース

着た女の子が、本のあいだから出てきそうだ。


7月8日(金) C

「思考停止企業」 ダイヤモンド社1700円 ジャ

システム・エンタープライズ・ソリューション

協議会 編著。ジリ貧会社をモデルにしたナレッ

ジ・ネジメントの実践ストーリーは、けっこう面

白い。が実際にやるとなると、これは大変だわ。


7月7日(木) C

「『この字いいね』と言われる字が書けるようにな

る本」進藤康太郎 幻冬舎1200円。要は正しい

姿勢・正しい持ち方・正しい筆順で正しく書けとい

うこと。そうすると、字に自信がもてるんだって。


7月6日(水) C

「日経大予測 2005年版」 日本経済新聞社

1600円。一見面白そうだが まるで面白くない。

各分野の予測を、本命・対抗・大穴と3本立てだ

内容は新聞読んでいればわかるていどの話。


7月5日(火) D

「海と森を結ぶ 菜園家族」小貫雅男・伊藤恵子

人文書院 2200円。滋賀県立大定年退官モン

ゴル研究者の未来論。週 5日の自給自足家族

経営と2日のワークシェアリングはまさに新共産

主義。生き方を強制されるのは 真っ平ご免だ。


7月4日(月) C

「レゲエ入門」 牧野直也 音楽の友社 880円

ボブ・マーリーを知っているていどだったが、レ

ゲエについて、多少の知識を得ることができた。

たとえば 「スカパラダイス」のスカの意味など。


7月3日(日) B

「地図の記号と地図読み練習帳」 大沼一雄

東洋書店1500円。地図の旅愛好会の代表にし

歳82歳の元高校教諭。121の例題の地図

読みは人々の生活、風景が想像されて愉しい。


7月2日(土) C

「古本道場」 角田光代・岡崎武志 ポプラ社

1400円。同社のwebマガジンの連載加筆。道

場主・岡崎の指示での古本武者修行。わからん

こともないが ここまでの古本への趣味はない。


7月1日(金) C

「夢想疎石 日本庭園を極めた禅僧」 枡野俊明

NHKブックス1020円。今や世界的な庭園デザ

イナーの禅寺住職による夢想国師研究。前半国

師の半生は退屈。庭園の景観構造も中途半端。



6月30日(木) C

「トレイルランニング入門」有吉正博・村越 真編

岩波書店1800円。平地に飽き足らず山道を

るという好き者達。わが町にも 標高差約千米の

山マラソンがあり 都会の参加者も多いという。


6月29日(水) C

「野口体操 からだに貞(き)く」 野口三千三

春秋社1700円。芸大体育教授1998年84歳

で逝去。液体のつまったもの、との身体論。さら

甲骨文字との関係を探る。これは もう宗教。


6月28日(火) C

「京都料亭の味わい方」 村田吉弘 700円

光文社新書。TVにもよく登場の料亭「菊乃井」

の三代目。 料亭とは何か、もてなしとは何かを

語る。が 料理の話はほとんど無い。5月6日の

つきじ田村の「隠し包丁」とは大違い、なぜか。


6月27日(月) D

「クジラの死体はかく語る」 荻野みちる 講談社

1400円。クジラの個体認識と解剖に血道をあ

げるボランティア主婦。感情的すぎて時系列は

勝手に前後し、文体も混乱まことに読みにくし。


6月26日(日) C

「自分らしい住まいを建築家とつくる」 原 真

コモンズ 1700円。建築家に住宅の設計を依

頼する人が増えているとか。結構な事。そんな

住宅を取材してきた 共同通信記者の報告。問

題は いかに信頼できる建築家をみつけるか。


6月25日(土) D

「整備士は見た!」原 正彦 文芸社 1429円

大手ディーラーの自動車整備士四方山話。そ

れにしてもレベルが低い、この本そのものもだ

が業界自体が昔風ということか。情けない話。


6月24日(金) C

「起爆国境」トム・クランシー新潮文庫 895円

カシミール印パ国境地帯での核基地を巡る男

達の闘い。久しぶりのクランシー確かに面白い

きっかけの事件の現実感が今回も乏しい。


6月23日(木) C

「古建築修復に生きる」 原田多加司1700円

吉川弘文館。檜皮葺・柿葺職人の苦労話と思

いきや大学出て銀行員の後 家業にというイン

テリの建築史への大胆な推論。戦前植民地支

配での海外神社の話は、初めてで興味深い。


6月22日(水) C

「『恐怖の報酬』日記」恩田陸 講談社1400円

ミステリー作家のイギリス、アイルランド紀行。

飛行機嫌いを延々と 当方には関係なし。神が

かり的想像力には感心。それにしても飲む人。


6月21日(火) C

「アメリカン・イメージ連想事典」 研究社

2000円。名前・場所・映画テレビ小説の タイ

など固有名詞が一般化した言葉事典。60年

代までの良きアメリカの連想が多い。また当時

レビ番組は覚えていて、ハハンという感じ。


6月20日(月) C

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」山田真哉

光文社新書700円。巷で話題の本。会計学的

思考のすすめという感じの初歩の初歩。なるほ

どねえ。1976年生まれの若さだ 今後に期待。


6月19日(日) C

「快適キャンプ入門」 山と渓谷社1600円

いよいよシーズン到来初心者向けムック。キャ

ンプも贅沢になったもんだが ともかく気楽に経

験してみること。それからアウトドアの世界が。


6月18日(土) D

「おじいちゃん おばあちゃんのためのマル秘リ

フォーム」 佐藤謙一1500円和風舎。3つの

語から、見積書の見方解説。私でさえ読んでい

て嫌になった、ましてや年寄りにはとても無理


6月17日(金) C

「科学実験キット&グッズ大研究」東京書籍

赤羽根充男・池田圭一・櫻井昭三1600円。市

販の科学グッズを、物理・化学・生物・地学の分

野毎に製作体験、観察方法。便利なご時世だ。


6月16日(木) B

「希望のニート」 二神能基 東洋経済新報社

1500円。引きこもりや不登校、ニートの再出発

支援NPO代表。スローワークを提唱しニート

純粋な社会観こそ、現在の異常な社会を変え

希望なのだ、という現場報告は説得力十分だ。


6月15日(水) B

「東海林さだおの満腹大食堂」 朝日新聞社

1900円。週間朝日連載から50店。豊富な語

と博識、常にマンガ的にとらえる人物像、器

用に書き分ける文体 と言うところありません。


6月14日(火) D

「大人たばこ養成講座2」美術出版社1905円

JTの雑誌広告集成版らしいが、雑誌読まない

から存在知らず。内容もそれほどでもなく無感

情に読んだ、というか見た。イラスト寄藤文平。


6月13日(月) C

「下野の手仕事」 柏村祐司 随想舎 1500円

栃木県立博物館の学芸部長。県内職人の集り

「下野手仕事会」の55人の会員を紹介する 地

元出版社。オールカラーでわかりやすい内容。


6月12日(日) C

「帯留」 池田重子 婦人画報社 3800円

御歳80 着物界の重鎮のコレクション公開。彫

金を主として木彫・象牙・漆芸・鼈甲・珊瑚・玉・

瑪瑙・琥珀などの細工。これを身に着ける場面

を想像すると、タイムスリップしそうな感じすら。


6月11日(土) D

「誰だってズルしたい!」 東海林さだお

文藝春秋1095円。「オール読物」連載の読む

マンガ。それ以上でも以下でもなし。ヒマつぶし

にはいいかも。ときどき フ・フ・フ というところ。


6月10日(金) C

「カメラの雑学図鑑」 豊田堅二 1600円

日本実業出版社。構造・機能のカメラ史図鑑。

ほとんどが当時眼にしたカメラで、それはそれ

いいけれど、読者は誰なのか。わからない。


6月9日(木) C

「ジェネレーションY」日本経済新聞社1500円

団塊世代の子どもの世代。そんな若者の日常

思考・本音に迫る。 副題 「日本を変える新た

な世代」と肯定的なとらえ方、そして期待する。


6月8日(水) C

「宮大工棟梁・西岡常一『口伝』の重み」

日本経済新聞社 1600円。あの薬師寺金堂と

西塔を再建した 棟梁の自伝が前半。たしかに

量感十分。後半の故人を偲ぶ対談は軽量。


6月7日(火) C

「世界を見る目が変わる50の事実」草思社

ジェシカ・ウィリアムズ 1600円。世界が抱えて

る問題を数字で示すBBCのプロデューサー。

少しナイーブ気味。だから中高生向き。大人とし

てはなぜそうなのかを知っているだけにため息。


6月6日(月) C

「太鼓という楽器」 小野美枝子 1429円

(財)浅野太鼓文化研究所。石川県の太鼓店の

発行した情報誌「たいころじい」全26巻をそのま

まとめたもの。だから本としては骨格が弱い。


6月5日(日) C

「日本の古代瓦」 森 郁夫 雄山閣 4200円

7世紀から8世紀にかけての寺院建築を 出土し

瓦によって推測する。1991年刊の再刊 考古

学的な研究の集大成で建築的には踏み込まず。


6月4日(土) C

「不思議面白古裂館」 林 宏樹 里文出版

2800円。明治から戦前まで古い布のコレクショ

を披露する写真家。赤瀬川原平も一緒にその

愉快な絵柄を楽しむ趣向。アールデコ調が多し。


6月3日(金) D

「間取り相談室」 佐藤和歌子 ぴあ 950円

人を喰った本。文庫サイズの見開き左に住宅

平面図、右に相談内容と回答が数行。平面

実離れ、意図不明の感想は真面目過ぎなのか。


6月2日(木) C

「何キロやせたら綺麗になれますか」 家田荘子

主婦と生活社 1400円。それぞれのストレスか

過食とダイエットを繰り返す 女性達の壮絶物

語。全編ルポはズルい。やはり動いてヤセて。


6月1日(水) C

「和家具三昧」 塩澤幸登 中央公論新社

1600円。昭和30年以前、手間をかけて作られ

た家具を 和家具と呼ぶ。下北沢のアンティーク

山本商店での日常。確かに値段は安いと思う。



5月31日(火) C

『おそれいります』 小笠原敬承斎 講談社

1500円。筆者は小笠原流礼法、年のころ 30

代なかばの 女性宗家。したがって対象読者は

い女性だろうか。多少の勉強にはなりました。


5月30日(月) C

「ひとを分けるもの つなぐもの」 2800円

佐藤郡衛・吉谷武志編 ナカニシヤ出版。日本

でのマジョリティの中でのマイノリティ、異文化

教育の研究。今まで読んだ異文化ものが

出ていくタイプだけに、この深刻さに面食らう。


5月29日(日) B

「奇想の系譜」又兵衛−国芳 辻 惟雄1300円

ちくま学芸文庫。山雪・若沖・蕭白・廬雪を加え

6人の異端江戸絵師。現代劇画の祖、としての

注目度からか1969年刊 88年再刊の文庫化。


5月28日(土) C

「育てる食べる楽しむスプラウト&ベビーリーフ」

和田直久 家の光協会 1300円。カイワレや発

芽豆・つまみ菜や若葉の栽培とレシピ。家の中

でのインテリアとしても楽しめるが 縁がない感。


5月27日(金) C

「スモールワールド・ネットワーク」 2800円

ダンカン・ワッツ阪急コミュニケーションズ。社会

学を物理学で証明しようとするネットワーク理論

難解で理解しにくいものの 方向性はわかる。

間の行動そのものまで数値化しようとするのだ。


5月26日(木) C

「東大で教えた社会人学」 文藝春秋 1400円

草間俊介・畑村洋太郎。機械工学科講師として

の人生設計論に畑村教授がつけたす。前提が

ニッポンの会社員だから当方には終始違和感。


5月25日(水) C

「メディア裏支配」 田中良紹 講談社 1600円

元TBS政治部記者の政界暴露本。あのときの

事件の裏側を実名で。後半は郵政族と放送界

の癒着の構造。週刊誌的な、俗っぽい面白さ。


5月24日(火) C

「世界の食文化20−極北」 農文協 3200円

岸上伸啓・責任編集。ロシア・シベリア・北欧・

カナダの先住民族にアイヌを加え、食文化をさ

ぐる。さらに近年の伝統食の変貌、と地球環境

汚染か来る健康問題にまで、論をすすめる。


5月23日(月) C

「元気が育つ家づくり」 仙田 満・渡辺篤史

岩波書店2200円。2人の対談に施主も加わり

住宅談義。住宅作家としての仙田先生の優しさ

かなり出ている。住宅本としてはハイレベル。


5月22日(日) C

「世界の軍隊と兵器」 神浦元彰・監修

日本文芸社 1400円。紛争の世界地図 さらに

各国軍隊と兵器装備の現状。TVにも時々顔

出す監修者は江畑先生より信用できない感じ。


5月21日(土) A

「グローバリズムの『失敗』に学ぶ15の原則」

M・ゾニスD・レフコビッチS・ウィルソン1900円

アスペクト。面白い。14の国の失敗の最後、

国を検証。総括は「自由市場と民主主義が必要

だが、それまでにはローカルな道のりがある」。


5月20日(金) C

「『電車男』は誰なのか」 鈴木淳之 1000円

中央公論新社。2ちゃんねる論から 最後には日

本人論。副題「ネタ化するコミュニケーション」の

通り、この本さえネタ化を意図。相当の書き手。


5月19日(木) C

「いろはにコンペイトウ」 栗原英次 1800円

(株)にじゅうに。ビンに詰まった小さな金平糖、

これには記憶がある。そのビンのコレクションを

披露する歯医者さんだ。それほどの感慨なし。


5月18日(水) C

「図説夜行列車ブルートレイン全史」 学研

1000円。大昔、小倉出身の女の子とつきあっ

ていて「あさかぜ」を見送りに東京駅に行ったも

の。この夜行列車ムックは、やはりノスタルジッ

クな、年寄り鉄道マニアの雰囲気がいっぱい。


5月17日(火) C

「職業外伝」 秋山真志 ポプラ社 1500円

絶滅寸前の職業、12名のインタビュー。飴細工

から 俗曲・銭湯絵・へび屋・紙芝居・彫物・幇間

能装束・麻紙漉き・席亭・見世物・賭将棋 まで。


5月16日(月) C

「なるほどコーヒー学」 旭屋出版 1800円

金沢大学コーヒー学研究会。コーヒー好きの先

生昂じて、講義として認定された「コーヒー学」。

内容は、既刊の本より出ることなく 凡庸。


5月15日(日) C

「壊れる日本人」柳田邦男 新潮社 1400円

続発する、とんでもない少年犯罪の原因に子育

てに問題ありとする 「新潮45」連載本。ケータイ

ネット依存症への告別が副題。 I T 会の負の

側面から、テレビ、ゲームも制限しようとの提案。


5月14日(土) B

「『幸せ脳』をつくる50の習慣」 久垣辰博 PHP

1300円。東大助教授の「幸せ」と感じる脳の状

をいかにしてつくるかの実践。私の「感動体験

幸運論」とほぼ同。ハウツー本がもったいない。


5月13日(金) C

「ブログの達人がこっそり教えるオカネの儲け方

佐々木祐二 中経出版 1300円。ホームページ

よりフットワークの軽いブログを商売の道具に と

いう勧め。ブログそのものについて 知りたいの。


5月12日(木) C

「運慶」その人と芸術 副島弘道 吉川弘文館

1700円。2000年刊の歴史文化ライブラリー。

父康慶から息子湛慶に至るまで 東大寺南大門

二王像で名高い 仏師運慶の物語はわかりやす

い。が少し感情移入しすぎではないかとも思う。


5月11日(水) C

「世界の調味料100」 ワールドフォトプレス

1524円。まずは道具から、という男性向け「世

界の傑作品」シリーズ、no.13は調味料。ビンを

片手に薀蓄をたれる俄か料理人が眼にうかぶ。


5月10日(火) C

「スロー快楽主義宣言!」 辻 信一 集英社

1800円。過去の時代や途上国の、スローな

活礼賛は その裏の過酷さへの想像力不足。

主主漸くここまで来た背景を想い、 物質主

批判だけでなく、一歩突き抜けてほしいのだ。


5月9日(月) C

「折形レッスン」 山根一城 文化出版局

1600円。美しい日本の包み方。武家に伝わる

という、物やお金を贈る際の紙での折り包み方。

確かに美しいが、現代では多分に自己満足的。


5月8日(日) C

「『表情筋』ダイエット」 犬童文子 (株)経済界

805円。顔の筋肉を鍛え、小顔と張りのある肌、

豊かな表情を。それはわかるが、具体的な誰で

何時でもできるエクササイズを考えてほしい。


5月7日(土) C

「免疫力を高めるイキイキ健康法」 PHP

安部 良・則岡孝子 1300円。半分以上が食事

関する事。あとは癒しの方法。もっと、積極的

に精神を昂進し、免疫力を高めたいと思うのだ。


5月6日(金) C

「隠し包丁」 田村 隆 白水社 950円

白水Uブックス文庫本化。つきぢ田村の3代目

の日本料理随想。かなり詳しい料理談義で

にうるさい人には、眼に浮かぶんじゃないか。


5月5日(木) B

「開運!神社めぐり」 藤臣柊子 ワニブックス

1300円。有名神社を巡り、監修の辰宮太一と

対談。写真代わりの著者の細密イラストは良。

監修者の含蓄ある言葉・世界観も、なかなか。


5月4日(水) C

「おとぎ話に隠された日本のはじまり」関 裕二

PHP研究所1100円。6世紀以前の日本史の

空白を幾多の人が想像するが、これは昔話の

ルーツがその歴史にある、という大胆な推論。


5月3日(火) C

「潮干狩り」 原田知篤 文葉社 1800円

潮干狩り超人の異名をもつオーボエ奏者 運営

する「潮干狩りサイト」も人気だとか。貝 その

のから食べ方やら、詳しすぎるくらいな感じだ。


5月2日(月) C

「これが本当のマスコミだ」渡邉正裕 東邦出版

1500円。企業の内幕とランク付。リクルートを

トップに講談社・NHK・博報堂・テレ朝・ニッポン

放送・フジテレ・TBS・朝日・電通・新潮社・毎日

産経・読売、最後に著者出身の日経が最下位。


5月1日(日) C

「塩の博物誌」 ピエール・ラズロ 東京書籍

2400円。仏の化学者、科学を文系的に捉えな

おすという意図で「塩」を論ずるのだが どうにも

はっきりしない読後感。ちょっと説明不可能だ。



4月30日(土) C

「あなたの知らない、いまどきの『仕事』」

別冊宝島 900円。31歳からのハローワークと

して92の特殊仕事の紹介。「リスクは高いが

けはデカイ」が、本当かどうかの検証である。


4月29日(金) C

「土地の値段はこう決まる」 井上明義 1100円

朝日新聞社。ある程度安定しつつある都心の土

地価額が、また下がると予言する不動産鑑定会

代表。後半は保守的な業界への不満ばかり。


4月28日(木) D

「薩摩の秘剣 野太刀自顕流」島津義秀 680円

新潮新書。薩摩下級武士の必殺剣法「自顕流」

島津別家の子孫が案内。といっても内容は誠

に薄く、天下の新潮社の見識を疑うものである。


4月27日(水) B

「すぐわかる きものの美」 道明美保子・監修

東京美術1900円。ちょっとこの頃キモノに凝り

すぎている、と反省しつつまた借りてきた。内容

はカラー図版多く、デザイン思考を満足させる。


4月26日(火) C

「営業は断られた時から始まる」ダイヤモンド社

E・G・レターマン1300円。セールスの実践的本

質論。1964年刊 という古典の改題再発行。内

容的にはわかるのだが、言葉自体が古い感じ。


4月25日(月) C

「住宅技術の新常識」 日経ホームビルダー

建築技術支援協会・編 日経BP社 2000円

住宅の建築における問題点の、技術的解説編。

要領よくまとまっている。ほぼ周知で一安心す。


4月24日(日) C

「携帯音楽プレーヤーのためのMP3ファイルの

つくりかた」東京メディア研究会 工学社1900円

初心者向。フリーソフトの ダウンロード方法など

けっこうわかり易い。後半は iTuneマニュアル。


4月23日(土) D

「外断熱住宅の落とし穴」 松本 祐 1700円

エール出版社。今度は近代ホームという会社の

経営者。超高断熱住宅を実現したというのだが、

技術的な資料が全くなくて、まるで信用できず。


4月22日(木) B

「染織」そめおり 福井貞子 法政大学出版局

ものと人間の文化史シリーズ 2800円。島根の

元高校教諭、自身が染織をするだけに重み。江

戸から高度成長期まで集めた衣料をとおし それ

を残した 地方の貧農の女性達に想いをはせる。


4月21日(木) C

「日本の路地裏100」 佐藤秀明 ピエ・ブックス

2400円。最後までいって初めて秀明さんの

と知る。いつもの人物が ここではほとんど

ない人がいたほうが彼らしいような気がする。


4月20日(水) C

「篆刻まるわかりハンドブック」 河野 隆

木耳社2000円。今から20年ほど前、思いつい

篆刻の真似事で我が社のマークを作ったこと

があった。これは本格派の趣味のための本だ。


4月19日(火) D

「安くて納得のいく家を建てたい」宮沢俊哉

ダイヤモンド社 1400円。アキュラホームという

宅会社の宣伝本だ。著者は社長だがゴースト

イターみえみえで、なにも得るところなしの巻。


4月18日(月) C

「京都お守り手帳」 光村推古書院 1200円

神社仏閣のお守りを目的?別に並べているから

コレクターにはいい本。けっこう重複が多く、字

小さくてつらい、ということは若い女性が対象か。


4月17日(日) C

「国宝」新潮社とんぼの本 2400円

芸術新潮連載編集で1993年刊すでに第11刷

国宝ものしり本という雰囲気だが、写真が多くま

見事でわかりやすい。故に売れるという構図。


4月16日(土) B

「幸福の政治経済学」 ダイヤモンド社 2400円

B・S・フライ A・スタッツァー。計量経済学による

幸福の定量化。統計的手法は多少難解も 経済

的状態と同時に政治的形態「直接民主制と連邦

制」が幸福感に寄与する、という刺激的な結論。


4月15日(金) C

「古民家再生ものがたり」 降旗廣信 晶文社

1700円。「古民家再生」という言葉をつくった

生の問わず語り。時流に乗ったとはいえ見事な

仕事の数々。それに愉しい仕事だ と思うのだ。


4月14日(木) C

「日本の探鳥地」 BIRDER編集部 1600円

文一総合出版。「BIEDER」はバードウォッチン

グの専門誌。全国を6地域にわけて今回は関東

甲信越・北陸編。お門ちがいでなんとも言えぬ。


4月13日(水) C

知識ゼロからの「芋焼酎入門」日本酒類研究会

幻冬社1200円。焼酎とくに芋焼酎のブームに

あやかる 初心者向け案内書だ。130の銘柄を

介する、うち飲んだのは11種類。先は長い。


4月12日(火) C

「日本の家2」藤井恵介・監修 講談社 3900円

全4巻のシリーズで 中部編は東海・北陸・甲信

越。民家というより、すべて ため息の出るような

豪華な古の住宅。当時の、上層社会の豊かさ。


4月11日(月) B

「昭和モダンキモノ」 中村圭子 河出書房新社

1600円。レトロ着物ブームに乗る「抒情画に

ぶ着こなし術」が副題も、やはり竹久高畠華

加藤まさを・蕗谷虹児ら 大正・昭和の挿絵画

賞本。著者は抒情画主体・弥生美術館学芸員。


4月10日(日) C

「図説 馬と人の歴史全書」 東洋書林 4500円

キャロライン・デイビス。世界の馬好きのために

書かれた本。それ以外にはあまり関係なさそう。

前1/3の世界の馬50種は、それなりの知識に。


4月9日(土) C

「我楽多じまん」 中野 翠 祥伝社 1300円

1946年生まれのみどりさん 「なごみの懐かし

貨」と称してのコレクション。昭和レトロ&和モ

に傾斜したその姿は骨董市通いの好き者。


4月8日(金) C

図解でわかる「飛行機のすべて」 三澤慶洋

日本実業出版 2200円。整備士出身。飛行メカ

ズムとともに整備・航法にも詳しい。パイロット

という職業の大変さに脱帽。高い所得にも納得。


4月7日(木) B

「遺伝子と運命」 ピーター・リトル 1500円

講談社ブルーバックス新書で570頁 英の遺伝

学者が個人の生涯(運命)への遺伝子の関わり

また社会そのものでの位置づけなど、かなり微

妙な問題の 冷静かつ慎重な現状報告である。


4月6日(水) C

「世界の洪水神話」 篠田和知基・丸山顯徳 編

勉誠出版4500円。先の大津波の連想で読み始

めたものの まったくお門違いだった。2003年の

同名のシンポジウムのまとめらしく興味対象外。


4月5日(火) C

「難読語辞典」 府川充男 太田出版 2980円

1951年生まれで 元過激派のライフワークの一

部。古来の難しい漢字や、ことばの解説。焼酎な

和のネーミングには参考になるかも知れない。


4月4日(月) C

「世界猛禽カタログ」 パンク町田 どうぶつ出版

2480円。元レスラーのペットコンサルタント。

作は危険ペットだったが、いつのまにか鷹匠に。

カタログは前半分で 後はすべて飼育と訓練編。


4月3日(日) C

「【図説】アラビア文字事典」G・M・ハーン創元社

2800円。アラビア書道の大家による文字の書き

方。様々な地域の字体や、カリグラフィとしての芸

術表現。イスラム文化の深さを 少しだけ味わう。


4月2日(土) C

「緑のダム」 蔵冶光一郎・保屋野初子 編

築地書館 2600円。とかく情緒的にとらえられが

ちな「ダム」としての緑。未だ定量化できない

を巡って、森林水文学者と環境市民派との相克。


4月1日(金) C

「日本全国おでん物語」 新井由己 1400円

全国情報センター。本来の田楽の他に全国各地

「おでん」探訪。ムック本で写真豊富 御当地の

名店の紹介。それぞれ後継者が健在で安心だ。



3月31日(木) C

「恥ずかしい読書」 永江 朗 ポプラ社 1300円

物かきの読書論。根っからの本好き、内容だけで

なく本そのものにまで こだわるのだ。初めは共感

覚えていたが、後半はどうでもいいことばかり。


3月30日(水) D

「『超』教育」 ダニエル・グリーンバーグ 一光社

1800円。昨日に続いて怒り狂ってしまった。地

元紙へのエッセイだが、視野が狭く、したがって

見方が一面的 よって矛盾だらけの言動となる。


3月29日(火) D

「『超』学校」 ダニエル・グリーンバーグ 一光社

1800円。徹底した自由放任主義の米の学校を

主宰の物理学者。あまりにもナイーブな性善説

それに乗っかる訳者つまりこの出版社の編集人

は著者同様、あきれかえり、怒りすら感じた。


3月28日(月) C

「地球を歩きながら考えた」 森田勇造 原書房

1800円。40年間に142ヶ国訪問という1940年

生まれ。世界の子ども遊び研究では有名人とか。

書きためたものの再編集で時系前後し、違和感。


3月27日(日) C

「ご利益散歩に出かけよう」 平野恵理子

筑摩書房1400円。1961年生まれの日本趣味

好き。1月から12月まで 都内の神社・仏閣の縁

日詣で。文章も軽妙で本職のイラストも癒し系。


3月26日(土) C

「材料名の事典」 アグネ技術センター3500円

なんでこんなの読まなきゃいけん のか。…図書

館で手にとってしまったから。金属材料に特化し

た出版社らしく、でてくる材料も金属中心傾向


3月25日(金) C

子どもたちへの最高の贈り物【価値感】1500円

アイヤー夫妻 キングベアー出版。家庭教育実践

編。正直・勇気・温和・自立と潜在能力・自制と

制・貞操と純潔・ 忠誠と信頼性・敬意・愛情・思い

やりと心配り・優しさと親しみやすさ・正義と慈悲。


3月24日(木) C

「クロスワードパズル事典」 うさお 東京堂出版

1900円。女流パズル作家によるパズルの制作

践編である。クロスワード、アロークロスワード

ナンクロ、漢字パズル、スケルトン、ナンプレを。


3月23日(水) C

「信州ふるさとのまつり」 星雲社 1800円

長野県商工会議所青年部・編。長野県を北から

南へ130の祭り。昭和50年以降の新しい祭りも

古来の由緒正しい祭りとわけへだてなく紹介だ。


3月22日(火) C

建築家・吉田鉄郎の「日本の住宅」鹿島出版会

2400円 SD選書。1935年ドイツ留学中での出

版本の日本語訳。評価に迷うもの。興味をもった

点は、自作の小住宅の 南を上にした平面図集。


3月21日(月) C

「ネフのおもちゃ」 クルト・ネフ 柏木 博 2800円

青幻社。輸入代理店アトリエ・ニキティキの全面

協力による写真集。おなじみのオモチャが並ぶ。

それにしても、値段が高すぎて手がでないのだ。


3月20日(日) C

「アタシ探しシゴト探し」 島沢優子 小学館

1200円。ヌードモデルまでやった、というのが

リの筑波大体育系。「33歳からのハローワーク

題しての 転職・再就職・企業・副収入の現場報

告。まるで女性誌のような編集には馴染めない。


3月19日(土) C

「椅子の辞典」 ROOM+・編 白夜書房2000円

若者向けインテリア雑誌「ROOM+」編集部によ

る、椅子特集は値段別。内容はときに名作を交え

ながらも、現代デザイン椅子が主流。今ひとつ。


3月18日(金) C

「占いの謎」 板橋作美 文藝春秋 700円

文春新書.412。文化人類学の立場からの占い

考察。太古の昔から現代まで、人間が生き続

けるかぎり、占いもまた 生き続けるというのだ。


3月17日(木) C

「戦略的平和思考」猪口邦子 NTT出版1800円

前半の国連軍縮大使としての自慢話に鼻白む。

外務省内部の動きもカッコよすぎて抵抗感。第2

部の平和論と、補論としての書評とも、既発表の

再録文が多く、まとまりのない印象で感銘せず。


3月16日(水) C

「クイズの達人 挑戦編」プロギストン 新紀元社

1200円。初級・中級・上級それぞれ100問。さ

らにスペシャルとして360問。これは、なかなか

手強い。正答率はおよそ1割ていどになろうか。


3月15日(火) C

「ウーマンアローン」廣川まさき1500円 集英社

アラスカ・ユーコン川を下る女一人。第2回 開高

健ノンフィクション賞を受けたというが あまりにも

ナイーブすぎる。野田知佑には遠くおよばない。


3月14日(月) B

「毛皮と皮革の文明史」下山 晃 ミネルヴァ書房

3800円。毛皮への人類のあくなき追求を、太古

ら近代まで。中盤以降、いわゆる フロンティア

いわれる東と西の辺境が 毛皮を求め踏破され

た経緯。それはまさに裏世界史をみる如き驚き。


3月13日(日) C

「社会派くんがゆく!逆襲編」アスペクト1500円

唐沢俊二・村崎百郎。トンデモ人間 おふたりのト

ンデモ対談。ネット上で公開しているようで4作目

とか。言ってはいけないことを言いたい、の姿勢。


3月12日(土) C

「にわとり」 高岡一弥・久留幸子 ピエ・ブックス

3800円。「十二支 十番 酉」例によってわからな

編集意図。いるとすればだが「ニワトリ好き」に

たまらない沢山の写真が、若冲の絵とともに。


3月11日(金) C

「紳士靴図鑑」 ベスト50ブランド 竹川 圭

平凡社 1600円。コロナ・ブックスは世界の高級

士靴特集だ。ここまでいくと、ちょっと尋常では

ない感じ。いまのところ、現状で満足していたい。


3月10日(木) C

「テロリスト・ビジネス」 柘植久慶 800円

角川春樹事務所。シリーズ4作目。 アルカイダ

との戦いはまだまだ続くのだ。登場人物が特定

されてくると、読むほうも楽しめるという趣向だ。


3月9日(水) C

「ブランド中毒にされる子どもたち」 A・クォート

光文社1700円。ブランド・整形・ボディビル・拒

食・進学、全てがテーマパーク化した社会の中

の、米の若者の報告。わかるが隔靴掻痒感。


3月8日(火) C

「タオル1本で家中ピッカピカ」 沖 幸子1300円

大和出版。掃除会社経営のプロが明かす、テク

ニック。つまりは汚れはその時点で落とす、とい

うこと。タオルの使い方は住居学講義の参考に。


3月7日(月) B

「子どもはことばをからだで覚える」正高信男

中公新書ワイド版全10冊38000円(分割不可)

京大比較行動学教授による子どもの言語発達

学術書。聴覚のメロディから言葉を覚える仮説や

身体運動との関係など、内容は 非常に刺激的。


3月6日(日) C

「全国ライター・講師ガイド2005」1200円

NPOマスコミ駆け込みクラブ 生活情報センター

フリーライターと 講師の会員紹介。個人の経

見ているだけでフリー稼業の辛さを実感する。


3月5日(土) D

「国内生産でも世界で勝てる」 梅原 誠 1500円

東洋経済新報社。CITIZEN時計社長の自慢話。

町内の知り合いが勤務する飯田の平和時計にう

らみはないが延々と続く子トップ紹介に怒。


3月4日(金) B

「日本人らしさの構造」 芳賀 綏 大修館書店

2000円。執筆に10年の大御所。「言語文化論講

義」として、学生にも解りやすい引用。とくに 「美的

練」という概念には注目する。ただ問題は、今後

の日本語おび日本的思考が、どうなるのか だ。


3月3日(木) C

「新編 十代に何を食べたか」平凡社・未来社編

1300円 平凡社ライブラリー。1984年刊の増

補改訂文庫版。昭和から明治生まれまでの39

人の有名人の食に関する思い出話。感想なし。


3月2日(水) C

「『超能力』から『能力』へ」村上 龍・山岸 隆

講談社文庫 1514円。未知のエネルギーを操る

山岸との対談集。いささか怪しげだが こと脳内の

話、ストレスと免疫力の関係など 参考にはなる。


3月1日(火) B

「戦争請負会社」 P・W・シンガー NHK出版

2500円。大昔から傭兵は存在したが、すでに我

われの知らないところで、現代の戦争の民営化は

進んでいるというのだ。それはしかし認めつつ、

後どう考えていくか の重量感溢れる報告である。



2月28日(月) C

「ぐるぐる旅ガイド静岡&山梨 富士山360゚」

静岡新聞社680円。中身はグルメと宿案内つまり

タウン情報誌 富士山版という雰囲気。だから山の

姿はあまり出てこない。富士山フリークには不満。


2月27日(日) C

「満月の笑い」 立川志の輔 ぴあ 1800円

満月の夜毎、青山の能舞台での 狂言と落語のコ

ラボレーション。今、巷で評判の志の輔に、手にし

みれば舞台での対談収録が主。わずかに飯

在住の大蔵流笛方・雲龍氏の登場におどろいた。


2月26日(土) C

「伊那谷の峠(二)」 久保田賀津男 非売品

著者紹介がないので不明ながら 全109頁歴史好

きの自家製本か。長野県・静岡県との境界附近の

道と 峠への情熱。古を思い巡る雰囲気あり。


2月25日(金) C

「小規模区画整理のすすめ」学芸出版社3200円

(財)区画整理促進機構・編。地価の下落で区画整

理事業が疑問視、役人も考えた。土地だけでなく将

来の空間利用まで評価額算入。再開発の切り札と

賞賛するか、「また性懲りもなく」 と揶揄するのか。


2月24日(木) C

「合併、売却、新規参入。たかが…されどプロ野球

!」小林 至 宝島社1200円。米におけるスポー

ビジネスの現況については詳しい。しかし前著と

じく骨格が弱く、今ひとつ説得力を感じないのだ。


2月23日(水) C

トコトンやさしい「ミサイルの本」久保田浪之介

1400円 日刊工業新聞社。B&Tブックス 今日か

らモノ知りシリーズ。兵器オタクにとっては ちょっ

と不満足だ。もう少し高度なものをお願いしたい。


2月22日(火) B

「最後の晩餐」 R・シュラックマン ファイドン(株)

2480円。6世紀頃から現代まで、107の「最後の

晩餐」 コレクション。絵画・モザイク画・木彫・石彫・

ステンドグラス・タペストリーなど。銀色のほぼ正方

形のシャレた本。小さいがなかなかの重量感あり。


2月21日(月) C

「象の城塞」 柘植久慶 実業の日本社 838円

射撃の名手が、某アフリカ元首を2キロの射程で

象の背中から狙撃。口径20ミリのライフルは、

や ヘリも破壊の大暴れ。筋立てがやや安い。


2月20日(日) C

「ハイサイ!沖縄言葉」藤木勇人1200円双葉社

沖縄関連書籍では実績の出版社。「りんけんバン

ド」を独立の沖縄生まれタレントによる ウチナー

(沖縄言葉)解説。ウムヤッサー(おもしろい)。


2月19日(土) C

「神に近い人、爬虫類に近い人」小田 晋1400円

はまの出版。どちらかといえば タカ派心理学者。

古態心理学という立場から、現在犯罪の分析を行

う。内容はわかるが、格調が低い感じで乗れず。


2月18日(金) C

「女優であること」 関 容子 文藝春秋 2667円

長岡輝子から、加藤治子・丹阿弥谷津子・岸田今

日子・奈良岡朋子・吉行和子・佐藤オリエ・三田和

代・富士眞奈美・渡辺えり子・波乃久里子・富司純

子。演劇好きの聞書き、雑誌連載の新しい伝説。


2月17日(木) C

「地球のはぐれ方」 東京するめクラブ 文藝春秋

2000円。名古屋・熱海・ホノルル・江ノ島・サハリ

ン・清里のディープな部分に、村上春樹 他2人

め探検は、月刊誌の連載企画で 結構辛口。


2月16日(水) C

「浮き足立ち症候群 危機の正体21」 講談社

加藤秀樹・編2400円。メディアの伝えない事実、

前半医・食・農に関してはまことに面白い。後半

政治的話題失速。最後大蔵出身慶大教授の編

者とお茶大・数学の藤原教授との対談は問題外。


2月15日(火) C

「塩の道 旅日記」 柄澤照文 樹林社 1600円

岡崎在住のペン画家。ちょっとゆがんだ細密画は

山下清を想いおこさせる。飯田までの三州街道の

街並みをスケッチして歩く。容貌も山下画伯似か。


2月14日(月) C

「間違いだらけのクルマ選び」 徳大寺有恒

05冬版 草思社1400円。これで28年も食ってい

のは羨ましいかぎり。業界や新車の内幕情報を

得るには適当。それだけで いつも手にしてしまう。


2月13日(日) C

「玉置宏の 昔の話で、ございます」 小学館

1500円。書名から玉置宏を抜いたほうが 渋いと

思う。高度成長期前半を飾った歌謡ショーの司会

者として内幕を語る。当時知ってるスターずらり。


2月12日(土) B

「素顔のジパング 飯田線」 新葉社 2200円

地元出版社 「奥天竜ろまん紀行」シリーズ巻

今回は 泣ける話も多く○。力作のJR東海・

支店「飯田線テーマパーク構想」は秀逸。これ

けでこの本の存在意義は十分にあるといえる。


2月11日(金) C

「オランダの子供部屋」 J・D・ポゥム 1900円

エディシオン・ドゥ・パリ発行。アーティストやデザイ

ナーがそれぞれの子供のためにセットしたインテリ

ア。見るべきものなし。うちのオモチャ部屋と同じ。


2月10日(木) C

「北京芸術村 抵抗と自由の日々」 麻生晴一郎

社会評論社 2200円 1999年刊。2月4日「ここ

熱く武骨で うざったい中国」の前著。激動の時

代を生きる芸術家達の生態ルポ。貴重な報告。


2月9日(水) C

日本の染織U「縞・格子」 青幻社 1200円

シリーズ2作目。1作目と同じく1976年「縞・格子

紋様図鑑」の新装文庫化。木綿縞・唐棧・黄八丈

芭蕉布・麻縞・絹縞・絣縞の端切写真が延々と。


2月8日(火) C

「自分プレゼン!」 HPインスティテュート1500円

日本能率協会マネジメントセンター。春先に、住宅

セミナー講師を、飯田・伊那・松本で計6回やること

になった。タイミングよくこの本はタメになりました。


2月7日(月) C

「馬千匹、賑わう伊那街道」 新葉社 2200円

地元出版社の「奥天竜ろまん紀行」シリーズ巻五

馬による輸送手段「中馬ちゅうま」をテーマ飯田

から豊橋までの、天竜川水系の文化を探る旅だ。

編集が今ひとつ田舎的で、読むのに やや難儀。


2月6日(日) C

「グリコのおもちゃ箱」 加藤裕三 青幻社 2000円

今や伝説、2001年の50歳で急逝したオモチャ作

家の作品集。2002年の同名書の新装ハンディ版

木製の原型を、そのまま復刻したら売れると思う。


2月5日(土) C

「検索エンジンの仕組み」 神崎洋治・西井美鷹

「体系的に学ぶシリーズ」1800円日経BPソフトプ

レス。日頃お世話になっている検索エンジンの成り

立ち。Yahoo!JAPNとGoogleの2大サイトを中心に。


2月4日(金) B

「こころ熱く武骨で うざったい中国」 麻生晴一郎

情報センター出版局 1500円。中国旅行後、好き

になるか 嫌いになるかは両極端という。不法滞

で得た思考の違いへの言及は今までなく、新鮮

つ面白い。が 舞台は天安門前夜、今を知りたい。


2月3日(木) C

「2005大局を読む」 長谷川慶太郎 ビジネス社

1500円。あいかわらず超楽観的なオッサンだ。少

子高齢化と財政赤字の問題を無視すれば、おおよ

そこの流れでいいんじゃないか。例によって30分。


2月2日(水) C

日本の染織T「絣」 青幻社 1200円

1977年「絣紋様図鑑」の新装文庫化。伝播経路

にしたがい、南から北の産地別に、延々と江戸以

降の絣布の写真が並ぶだけ。これじゃ感想なし。


2月1日(火) C

「信州そば紀行」 金子万平 信濃毎日新聞社

1600円。長野県在住 1941年生のライター。信

州のローカルな味を探る旅。だから、どちらかと

えば素朴な食べ方、したがって田舎風な姿と味。


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