巨木・名木・御神木

巨石と同じく 巨木にも熱烈なファンが多い とくに樹種も様々であり 

樹高・幹周り・樹形など較べ処も多く 全国的なランキングも作られているようだ

落雷にも遭わず 風雪にも耐えてきた という幸運な巨木は 貴重な存在で

飯田市や周辺でも 天然記念物として指定されたものや

歴史的な由来から 名木として大切にされている樹木も多々ある

そんな有名木を個人的な好みも含めて集めてみた

 

江戸彼岸の古木

飯田市街には樹齢200年を越える桜の古木があちこちにあり その季節には目を楽しませてくれる

それらは別項で「飯田櫻散歩」としてまとめているが あらためて紹介しておきたい

まずは旧飯田城家老安富氏の屋敷にあったというエドヒガンの巨木「安富桜」

現在飯田美術博物館の入り口の真ん前に位置している まさに飯田桜の横綱格

樹高20m 幹囲6m 推定樹齢450年

では大関格は?といわれれば様々なご意見があろうが 愛宕神社境内の千代蔵桜をあげたい

樹高15m 幹囲4.7m 推定樹齢200年

そのほか飯田周辺の有名な桜古木をサムネイルで 興味のある方は こちら

 

旧飯田藩堀家由来の梅

堀家の家老・脇坂氏の屋敷にあったという梅

周囲の桜よりやや早く ピンクの花をつける

飯田動物園の門の脇の堀家拝領だという紅梅 正面からは逆光になり

南側からは門が邪魔をして いつも撮影に苦労する

上の紅梅とは兄弟といわれる江戸町の紅梅 住宅地の真ん中で少しわかりにくい場所

 

市役所のケヤキ

国道256号に面した市役所の敷地 元は大久保小学校の校庭

その脇には やはり旧大久保小学校のサルスベリ

 

県合庁のイスノキ

長野県の合同庁舎の裏庭の一角の蚊母樹 樹高25m幹囲3m推定樹齢300年だという

ただ隣に有名な夫婦桜があり その派手さに較べると地味な存在

右が上写真の逆側の坂道から見上げる満開の夫婦桜

 

山本のハナノキ

色付き始めたハナノキだが 意外に目立たない 長野県天然記念物

樹形が横に広がっているからかも それにロケーションもあまりよくなく撮影には苦労する

樹高30m 幹囲4.8m 推定樹齢300年といわれている

 右写真は在りし日の箕瀬と大久保町の境 鮮やかな色付きで飯田市の天然記念物のハナノキだったが伐採

これは電線にかかったため 左半分の枝を切られた無残な姿 隣に住む身には落ち葉の処理で大変だった

 

立石の雄杉・雌杉

立石の高台 西から見た雄杉と雌杉 ほぼ逆光のシルエット

彼岸の朝には雌杉の影が雄杉に 夕方には逆に雄杉の影が雌杉にまで達する ということから 夫婦杉として

二つあわせての県天然記念物だという こちらは雄杉 樹高60m幹囲9.2m 推定樹齢は1000年とか

400m東の雌杉は民家の敷地 北側 樹高40m幹囲8.3m こちらは800年という

2本とも残っている ということが この集落の安穏さを象徴しているような気がする

で もう一枚 これは日枝神社の参道坂中間部からの雄杉・雌杉

 

正永寺原の大公孫樹

正永寺山の山際 その前を自然遊歩道が通っているが 民家の前で少し気がひける

紅葉の季節には遠くからでも目立つ存在だが

それ以外は背景の緑に溶け込んでしまう 樹高40m幹囲5.8m推定樹齢450年

 

大屋敷のイワテヤマナシ

大きな屋敷の石垣の下の狭い場所に立っている 周囲に溶け込んで目立たない姿

高さは15m幹周り2.6m推定樹齢250年といわれている

 

浅間塚の一本杉

樹高40m幹囲5.8m推定樹齢450年の飯田市天然記念物とあるが とてもそれほどとは思えない

現地の案内では樹高22mとあった 北側からは杉を通して上郷を見下ろす自然遊歩道際

これは秋の夕日を浴びた姿を南側から

 

一色神社の大杉

飯田市の天然記念物だというが 境内には数十本のスギがあって どれがそれやら

境内のど真ん中のが一番太いから これかな というところ 高さ40m幹囲4.9m推定樹齢360年

ただ月瀬や立石とは 較べるのが気の毒という感じ

 

羽場の大柊

飯田市天然記念物の大柊は中央道の東側の高台 右側の低い木がそれ

高速道路の工事で移植を余儀なくされ 一時は無残な姿をさらしていたが

ようやく樹勢も回復してきつつあるようだ 往時には高さ12mあったという推定樹齢400年

幹周りは3.4m 葉の形は柊らしくなく トゲトゲしくない

 

川路のネズミサシ

国道151号から天竜峡の街中へ 駐在所のほぼ前の高台の県天然記念物

樹高は20m 幹囲3.5m 推定樹齢1000年はやや眉唾もの

 

月瀬の大杉

逆光で見にくい写真だが 意外に周囲に溶け込んでいるのだ

近づいて見ればド迫力 樹高は40mながら幹囲は13.9m 樹齢は1500年とも1800年とも

国の天然記念物だというが 最近 大枝が折れたとか

 

小黒川のミズナラ

これも国の天然記念物 清内路の国道から小黒川の山の中へ4km 盆地状の集落跡に立つ

樹高は18.2m 幹囲7.25m 推定樹齢は300年 これもその後 大枝が折れたとの情報

 

山の寺の山門杉

高森町ハーモニック道路から約2km 山に入っていくと通称・山の寺 隣政寺

その山門兼鐘楼前に2本の杉 山門杉というそうな

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箕輪町木下の大ケヤキおよび南宮神社のケヤキ杜は何度も訪れているが

今回 jpegデータがみつからず掲載できなかった いずれ報告したい

 

2014・12・15

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