みの道・梨子野峠

現在木曽方面へ向かう国道256号は駒場から阿知川沿いに清内路集落を通過

清内路峠を越え木曽谷に入っていく 飯田からはかなり大廻りのルートである

それに対し山道を直線的に越える古道が昔から走っており みの道あるいは清内路街道と呼ばれていた

湯川・青木ルート →jump 青木・梨子野峠 →jump

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西平ルート

山本中心部から城沢に抜けるルートで ほぼ直線に上っていき

赤坂の尾根筋を避けるので 旧山本村時代には主要な道だった模様

トータルの時間は 下清内路から山本中心部までは 3〜4時間くらい

つまり往復すると ほぼ1日がかり と考えたい

派出所を西に向かって上っていく

中央道をくぐって 西部山麓線を越え

墓地の手前で左の旧道に入っていく しばらくは畑の中

多少の起伏や小さな沢があったりして

温水ため池に出る 原付バイクで来た青年が釣りをしていた

この上で五輪ルートと合流 →jump

2012・5・16

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五輪・青木ルート

飯田から清内路へ向かう道として利用されたらしい

道標を左に行くと三州街道 右が清内路街道

かなり大廻りしながら 西部山麓線を横断して さらに山付けを南に進む

火の見の脇を通り 北御堂を右に見て進み

さらに山側に入っていく 資材置き場からは畦道へ出て

畑の間を上がっていく この先の林が五輪

石塔群を右手に見て

米川を渡り 山道に入っていく 動物用の柵を乗り越え

約30m上ると ちょっとした平にでる

ここからが本格的な山道 赤坂と呼ばれるジグザグ坂で尾根筋を越える

林道と交差して さらに進むと蛇塚

その先で西平からの沢道と合流する 右方面が五輪から

尾根筋の鞍部を越えると また沢に下って

さらにもう1本 沢を渡る ここの橋は自然木の手スリ付き

ここからまたジグザグの津具坂で高度をかせいで尾根筋を越えると また小さな沢

湯川の谷に出会って やや下り気味に進むと立派な道標 このまま湯川の沢筋に下りて行く

湯川を渡ると上には青木の民家が見える 左に上って

青木集落の下はずれの市道に出る なお旧道はここから左に入っていくようだ

赤坂手前から旧道に入って約35分 道標からでも 2時間はかからないのではないか

2012・5・3

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明治初期には清内路村は旧山本村に含まれていた時期があり

また清内路の関所の管理を飯田藩が行っていた関係で よく使われていたらしい

大平街道と同じく 間道的な役割も果たしており 幕末には天狗党や赤報隊も通った と言われている

そのもっとも高い峠は標高 1172mの梨子野(なしの)峠であり青木集落よりの上りとなる

(城山からの山本のパノラマ風景)

湯川・青木ルート

農免道路西部山麓線より青木まではクルマで到達可能

浄玄寺下の辻から山に入っていく

しばらくは田舎道で石仏など まとめられている

湯川沿いに上がって 桧林を抜けると青木集落

現在民家が2軒 そこを大曲に上がると平にでる

水田跡にはコスモスが満開

ここには民家がないが 元はあったような感じ

番観音が下ろされてまとめられている 左は地震観測小屋 この奥が旧道

旧道より1段下の水路に沿って梨子野川の源流へ向かう

峠のあたりを見上げながら 源流を角材の橋で渡り

大きく方向転換して山道となる 人一人がやっとで通る 道はかなり削られた模様

一部ジグザグの上りを通り

ようやく明るい尾根道にでて しばらくいくと峠の小屋の屋根が林をとおして見え

峠に到着 青木の平から45分

御岳遥拝の石碑が小屋の前にある たぶん その昔には茶屋があったのだろう

眺望は南西方面が開けていて 阿智村の伍加あたりのような気がする

峠の小屋から少し戻って 下清内路への下り

峠のすぐ下で方向転換 沢筋に下りていく

(以下撮影日は10月26日)

清水があったり 明るいところを通ったりするが

基本的には沢下り そうして舗装道路に出る

左の建物は青年衆の作る花火のための火薬庫のようだ

右手に観音山公園への上り道 200mほど寄り道

観音山公園 みの道当時の清内路側の三十三番観音を 国道の開通にともない大正9年に移設したという

馬車や荷車で通れる道路の開通に喜ぶ村人たちの心情が想像できる 山本側も青木集落に降ろされている

番観音は歩く人にとっては励みになるもので峠道には必ずあったもの 石は現地で調達したという説が強いが

観音の順番なども決まっていたかどうかなどとともに 研究すれば面白いかもしれない

観音山公園から国道方面のパノラマ 中央やや右上の茶色い寄せ棟屋根が郵便局

さらに右へ視線を向けると集落中心部 右の林部分が諏訪神社

観音山公園を下りて 右に曲がれば関所跡の石碑 峠から30分ほどの行程

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昼神ルート

梨子野川沿いに青木まで これもクルマで通行可能

国道256号 昼神温泉入り口の手前で山道に入っていく

集落を抜けると 梨子野川の沢上り ヤマメの養殖場があったり

林間の かなりの悪路を上り 空が大きく開けて青木の平へ 右は水田跡

この道を下りれば青木の集落をへて逆方向に山本方面

2012・3・17

 

 

 

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