飯田裏界線總圖

飯田大火の復興区画整理において 旧飯田城下の用水路が埋め立てられ 裏界線(りかいせん)と呼ばれる通路となった

大筋の裏通りとなって 建築基準法上は各戸敷地に含まれるが避難路として建物は建てられない という全国稀有な存在

ただし橋北・羽場など橋南地区以外では その存在過程がよくわからないものが多い

その昔の町屋と武家との住宅地の境界 あるいは大火以前の裏小道が そのまま残ったのかもしれない

とくに東野北東部については宅地の高低差に沿っているものが多い

*

追手町裏界線追加 →jump 知久町裏界線補足 →jump りんご並木裏界線残欠 →jump

駅前裏界線追加 →jump 江戸町裏界線+伝馬町裏界線 →jump 吾妻町裏界線 →jump

東和町裏界線 →jump 鈴加町裏界線 →jump 錦町裏界線 →jump 東新町裏界線 →jump

桜町裏界線 →jump 大王路裏界線 →jump 主税町裏界線補足 →jump

 

※裏界線活用・獅子舞フェスティバル →jump

 

下記の裏界線は図の如く ほんの一部でしかありません 今後随時現況を報告していきます 2012・1・4

また市街地の地区は複雑に入り組んでいて 城下町時代からの歴史を反映しているようです

橋南・橋北・東野の境界を 図のように蛍光ラインで入れてみました (2014・7・12)

*

飯田城下裏界線散歩

no.9〜22 (12・13・16・17・20をのぞく)

※一部誤りがありましたので上記のように訂正いたします(2012・12・3)

 

まず知久町と本町の裏通りを3丁目から2丁目とくだり

リンゴ並木通りへと出てくる 並木には横断路はないので迂回

これは設計がよろしくないよ

 

つづいて1丁目をくだると途中直交する小道

なかなか面白い空間ができた

さらに右のように下ると銀座通りへと出る

 

今度は方向を逆にして本町と通り町の裏通りを上っていく

左が入り口 次に2丁目と3丁目

 

大横町で出てから また方向転換して 通り町と松尾町の裏通りを南へ下る

入り口から 3丁目 2丁目

 

やはりリンゴ並木に出て逆に 松尾町と中央通りの裏道を北上

2丁目から3丁目へは微妙に位置がずれていて 3丁目は飲み屋がちらほら

いつも日影になっているので 夏の徒歩運動にはもってこい

2008・9・7

*

追手町裏界線

追手町に残る裏界線 まず南側の no.1〜2を逆に2からたどります

 

no.2の行き止まり部分から東へ抜ける と正面は元商工会館 これは平成24年の解体作業時

ここで途切れて no.1も一部のみ 右写真は東側より見たところ

*

 

追手町北側の裏界線は比較的良く残っていて 左は行き止まり部分を東側から見る

方向転換して 東方面 これも no.5から逆に no.4(右写真)に進む

*

しばらく前 原因不明の火災が発生し 部分焼だったが建物が解体され駐車場となった

上の左写真の行き止まり部分が解消され 下の左写真のように見通しできるようになった

右写真は逆側から見たところ 白線の内側が該当部分 そこから上の中写真・右写真と続く

(2016・3・31)

つづいて no.3を西から東へ抜けると 井上マンションの前から長野県合同庁舎の前に出る

2013・2・28

*

知久町裏界線補足

扇町の北側 知久町の南側に残る裏界線

no.6〜8 ですが逆に知久町2丁目から銀座通りへ 8・7・6 とたどってみます

G 知久町2丁目の扇町からの横丁から入っていくと りんご並木に出る

ここでも横断できなくて 動物園方向へ大廻り

F さらに知久町1丁目 鉄骨階段の脇を入っていくと やはり扇町からの横丁と交差

ちょうど八十二銀行の裏で ただいま現金輸送車に積み込み中 視線を受けながら

その右脇の1mにも満たない細道を奥へ

E 白い配管に沿ってクランク状態を抜けると銀座通り5丁目が見えてくる

右は その5丁目から逆に見通したところ

2012・12・20

*

りんご並木裏界線残欠

今となっては不完全な姿ですが no.13と17を補足します

松尾町裏界線 no.17

りんご並木からは水路蓋の幅で銀座方面に続いている

真っ直ぐ進むと銀座通りの手前で途切れている そこから逆にりんご並木方面を振り返る

水路の蓋上をたどって りんご並木に出る

*

通り町裏界線 no.13

ここも りんご並木から水路の蓋幅で銀座方面に向かうのだが 右は新設の横丁から逆を見たところ

本町の再開発ビルの脇に通り町に抜ける横丁が新設された 新しい裏界線といった風情

上記通り町裏界線はここまで来てストップ

*

駅前裏界線追加

中心部を離れてJR飯田駅前へ周辺の裏界線探索

no.24〜23

駅前広場側の土産店脇から入っていく

やや急坂を下る感じで ビルの間を抜けていく

右が横丁で出たところ

さらに横丁を突っ切って下るが これは地図には記載なし

ビルに突き当たり ここで左折

すろ中央通り4丁目の中ほどに出てくる

*

no.20(?)

no.19から大横町を越えて そのまま no.20 が続くはずだが

民家敷地となって止まっている

ところが松尾町4丁目から通り町に抜ける小道があり どうもそれが no.20 のような感じだ

*

no.16

上記 no.20(?)から通り町を横断し 長野県信用組合の脇を本町に抜ける裏界線

地図によると途中で消えてしまっているが 幅が狭くなっているのか 右写真のビルの敷地なのかは不明

*

no.12

本町4丁目から西に上がると元町 この琴平神社境内を抜ける参道が no.12 のようだ

右写真は逆側の上殿町からの参道の様子

*

no.25

中央通り3丁目に中央公園側に抜ける 通称「太宰横丁」

そこから さらに県道へ抜ける小道も 裏界線となっている 右が県道から見た裏界線

(2014・3・26)

*

ここからは橋北地区に入る

江戸町裏界線 no.28〜29 別名として「桜裏界線」と呼ぶ人もいる

わりと近接する 3つの寺院に それぞれ見事な枝垂れ桜があり それらを結ぶ小道となり

その季節には観光客がゾロゾロ歩く風景が見られる

(なお検察庁の位置は誤りです 伝馬町裏界線補足での地図が正しい位置です)

まずは伝馬町の裏筋になる専照寺の枝垂れ

柳通りの裁判所の駐車場脇を一直線に入っていくと お寺の門の前に

そのまま行過ぎて直角に曲がり お寺の納骨堂の脇を進む

1回クランクして

車道に出るが ここから no.29 正永寺の墓地の裏側を進むことになる

小さな木戸から墓地を通って境内に入ると 樹齢350年という枝垂れがある

庫裏をとおして奥に黄梅院の枝垂れを遠望する 一旦元の裏界線に戻り

大正新道と呼ばれる車道に出て 色の濃い枝垂れを愛でる

*

伝馬町裏界線 no.26〜27

地図上では上に続く裏界線だがズタズタで通ることは不可能

馬場町から見た no.26らしき空間 右は仲ノ町側から中断部分の民家

仲ノ町からは南方面 民間月極駐車場に それらしい境界コンクリートがある

さらに仲ノ町の北側の no.27に進むが

やはりここでも行き留まり 右は柳通りから見た南側方向

八十二銀行伝馬町支店の裏側駐車場を南側に進むと上の右写真

*

谷川から北の いわゆる橋北地区の裏界線の代表格だ もともと下級武士の屋敷が並んでいたらしいが

1本桜だけでなく 半径100m以内に様々な施設があり レトロ系の建物が多い

もと税務署の公共パーキングや酒造会社の跡地や新公園などを結びつけ 歩いて楽しい空間にしたいもの

(2014・5・11)

伝馬町裏界線補足 no.30〜33

小伝馬町裏界線 no.30

その昔 枡形があったという桜町1丁目の市道・桜町線から(左) 小伝馬町へ抜ける裏界線のはずだが

途中民家に遮られ通行不能 右写真は飯田警察署側の小伝馬町からの裏界線

*

伝馬町2丁目西裏界線 no.31

伝馬町2丁目の中通り 「おでん」で有名な丸現の西の裏界線のはずだが これも民家で中断

逆側の西教寺への入り口から土蔵脇の それらしき場所

同じく西教寺の入り口から右手を見ると 木戸の部分がそれらしい がこれも中断

右写真は ちょうどその逆側 市道・桜町線からみた出口 民間駐車場の右隣が西教寺の裏口

*

伝馬町2丁目西裏界線 no.32

同じく伝馬町2丁目の中通りから 今度は南側に 正林寺の宮島先生宅の脇を抜ける

先代の老師は書の評判が高く 祖父の飯田中学同級生 そんな関係で小学校のころは習字に通ったが

慈光幼稚園の前の園舎時代から 周辺は全く変わってしまった

新しくなった慈光幼稚園の脇に出てくる 右はタツヤ洋装店

*

伝馬町1丁目西裏界線 no.33

伝馬町1丁目の西側 ほぼ中間点から永昌院に入る道がある

同院は明治15年 県立飯田高等学校の前身・郡立下伊那中学校がおかれたところ

永昌院から鍵の手に南側に中央公園に向かう坂道があり これが no.33のようだ

(2014・6・8)

*

吾妻町裏界線 no.34〜38

伝馬町から西方向 この一角にも意外に裏界線が残っている

吾妻町を東と西にわけ こちらは東側

no.34

中央公園プール脇の一方通行路から階段で抜ける

距離は短く 右写真は出口の吾妻町の中通りから

no.35

その中通りを東に行くと吾妻町の本通りへ抜ける市道がある その途中から西に向かう裏界線

かなりの敷地の高低差がある中を一旦突き当たり クランクしてさらに西へ

突き当たったところまでが裏界線のようだが 先ほどの中通りへ抜ける通路があり 右はそこから出たところ

no.37

先に no.37を辿ってみたい

吾妻町本通りの北側へ

ブロック塀の間から小道に出る

どうもこれは市道になっているようで 左写真の右手に出口 ここでクランクして

吾妻町のもう1本の中通りに出ることができる

no.36

ここからは吾妻町の西側

順序は逆になってしまったが 中央公園脇の一歩通行路 北沢建設の脇から 少しカーブして

本通りへ抜ける

no.38

道はそのまま続いていて 本通りを横断して住宅の間をやはりカーブしながら

吾妻町の西側中通りへ出てくる

(2014・7・13)

*

東和町裏界線 no.41

ここでまた谷川の南に飛んで 東和町裏界線から見ていきたい

飯田駅前からシルクホテル方面に進むと東和町

シェルのGSの北側に入り口

駐車場があるためか拡幅されている 右写真は道路反対側

昔日は中学校への通学路 さらにその昔は裏界線からつながっていたかも

裏界線を進むと駐車場 さらに東に進むと左右の敷地に高低差

 この境をいく小道あるいは用水が裏界線となったように思える

そうして東和町ラウンドアバウトの手前に出る 右写真は出口からの様子

なおRAを横切った先に鈴加町の裏界線no.39がある 正面ビルの隣の民家の南側であるが

現在の地図ではそこに連続するようには読めない また大火前の航空写真でも判読不能だが

谷川を渡る道筋だけに何らかの関係性を想像することは可能だ 少し注目しておきたい

(2014・9・7)

*

鈴加町裏界線 no.39・40・44

鈴加町南裏界線 no.39・40

東和町のラウンドアバウトから東へ少し行き

駐車場の真ん中を入っていく GSの裏側を進み

一旦一般道路に抜ける ここまでが no.39 つづいて no.40に入っていく

やはりここでも南側と北側は高低差は結構ある

大きな土蔵造りは漬物蔵を改造した土産店 その脇から鈴加町ロータリーへ抜ける

逆側から見たところ 建物の右側に出てくる

*

鈴加町北裏界線 no.41

鈴加町の飯田郵便局の前の道路から 右のビルの脇を東に向かう

ほぼ直線かつ 平坦に大宮桜通りに抜ける

両側の高低差もあまりなく 右は出たところから郵便局方面

 

no.42・43は欠番のようだ 44の西側は大きく1街区が飯田郵便局の敷地となっているので

ことによると その郵便局(改築以前)のできる過程で消滅したのかもしれない

(2014・10・5)

*

錦町裏界線 no.45・46

東和町ラウンドアバウトの西側 中央公園というか新装なった東和町公園の北側道路から進入

鋤柄内科医院のご自宅からシルクホテル新館の裏側 少し坂道になっている

今度は鋤柄内科医院の裏側を進行し 郵便局の横の通りに出る

ここを突っ切ると ほぼ真っ直ぐに

大宮桜並木の通りに出る 右は出口を逆方向から

(2014・10・5)

 

錦町裏界線 no.47・48・49

シルクホテルのチャペルの北側に小道

突き当たって右に曲がると 道はやや上り気味

市道に出る 右は市道から見た裏界線方向

 

ここから no.48

さらに市道を横切って進み

これまた同様に市道に出る 右はその市道から裏界線方向

 

続いて no.49

さらに市道を横切り 今は撤退した生協店舗の脇を抜ける

ロータリー上の桜並木に出る 右は逆方向

(2015・3・29)

 

東新町裏界線 no.51

桜並木の一筋東のタテ筋から 地図によれば駐車場の右端が裏界線のはず

のぞいてみるとクランクして続いている

今度は桜町の裏通りへ出る 右はその出口から

 

東新町裏界線 no.52

桜通りの歯科医師会館脇を入っていく

地図とは異なり ほぼ真っ直ぐに東へ進むのだが 出口近くでクランク状

やはり桜町の裏通りへ出る 右はその出口方向から

 

東新町1丁目裏界線 no.50(?)

桜町の裏通りから2軒分の短い通路が抜けている もしかしたら 欠番の no.50かも

(2015・10・8)

 

桜町裏界線 no.53

桜町二丁目の自治会館と長野銀行の間の路地は一般道まで抜けられる

駐車場脇を抜けて茶色のビルに突き当たる

出たところには小さな祠が鎮座

 

桜町裏界線 no.54

上記 no.53の駐車場手前に北方向に向かう小道

突き当りを右折して さらに突き当たりを左折するクランク状

あとは真っ直ぐ桜町駅前方向

こちらは桜町の駅前の道路から見た出口方向

(2015・12・22)

 

大王路裏界線 no.55

いよいよ最後の裏界線

桜町駅前の道路から桜町裏界線とほぼ平行に南下

たまたま舗装工事中

ほとんど利用する人のいない大王路公園 これは進行方向を振り返って 奥が桜町駅方向

そして座光寺街道の1本手前の小道に出る 右はその出口から

(2016・2・7)

 

(完)

獅子舞フェスティバル裏界線

明治大学の建築学生が数年前から裏界線活用の提案をしている

その後 次第に認知されてきて 貴重な空間としての利用が図られている

第12回の獅子舞フェスティバルでは赤カーペットで強調 奥がりんご並木方向

逆にりんご並木入り口から知久1横丁方向

こちらは いこいこ横丁内のポケットパークでのミニコンサート 周辺ではシードル販売も

本町・通り町間の裏界線ではコーヒーなど提供

りんご並木だけでなく 多様な空間があり それぞれ使われていくことは楽しみだ

(2019・12・5)

 

 

back