鉄塔マニア入門編

あちこちに屹立する鉄塔は 気になる存在のランドマークでもある

また鉄塔マニアやアンテナマニアも ネット上では見受けることができる

ここでは日常的な生活景観という観点から 鉄塔についてまとめてみた

なお火の見櫓・半鐘台については こちら

 

※SBC鉄塔塗装工事 →jump

 

1 AM放送中継鉄塔

戦前戦後を通じてテレビが普及する前は ラジオ放送は大衆娯楽の中心であった

飯田ではNHKに続き 戦後しばらくして信越放送(SBC)が開局し現在に至っている

いずれもすでに建設から60年以上経過しており 赤白に塗り分けられた鉄塔は

見慣れた風景とはいえ意外に目立たない つまりはボリュームが少ないせいか

 

信越放送中継鉄塔

鼎一色の段丘上 昭和29年建設のSBC中継局 現在は住宅地の真ん中

1本脚を3本ステーで支える構造

局舎にも昭和の雰囲気がただよう 右は巨大なコンクリートアンカーA

同 Bと同じく Cのアンカー

 

SBC鉄塔塗装工事

鼎段丘の上に青い構造物 少し異様な風景だ アンテナ塗装の足場とメッシュシートだとは すぐわかった

一色の現場に駆けつけて全体像を撮影 足場の直径は 2mほど それにしても先端部分の造形が面白い

(2018・11・)

 

NHK中継鉄塔

松尾の中段 寺所地区 昭和17年に放送開始の飯田放送局

足元写真は逆光で不鮮明だが ここも1本脚を3本ステーで支えるタイプ

局舎廻りは田圃の真ん中で広い敷地

巨大なコンクリートアンカーはSBCと同様

 

2 神ノ峯鉄塔群 (2015・11・8)

中世の古城だった小山に6本の鉄塔が林立している

松本美ヶ原を見通せる位置と高さがあり テレビ電波中継塔が集中することになった

ただ敷地が限られ 樹木に邪魔されて その全貌はなかなかつかめない

 南東の高台 小野子から見た神ノ峯 飯田からは逆方向となる

左からNBS NHK2本 その間にわかりにくいがSBC さらにTBSと長野県防災行政無線のアンテナ

南西の上久堅大鹿・神明社からのアンテナ

左からSBC NHK2本 右がNBS

さらにグルッと廻って北側の丘の上から

左がNHK2本 ついでTBS 右がSBC

もっと東北に寄って久堅神社から 手前の土手は三遠南信自動車道

左に長野県防災行政無線 中はNHK2本 右に手前がTBS 重なった奥がSBC

 

NHKテレビ中継鉄塔

もっとも早く建設されたもの 局舎の上にかなり踏ん張った形で建っている

神ノ峯城の本丸に位置している

 

NHK-FM中継鉄塔

たぶんFM放送用のようだが 上記局舎の脇の地面から建っている

 

SBCテレビ中継鉄塔

NHKに続いて開局した信越放送の中継鉄塔 城の出丸で この先眺めが非常によい

3本脚の鉄塔で局舎も3角形の凝った造形 とくに角のような三角の庇がユニーク

 

NBSテレビ中継鉄塔

信越放送に続き開局した長野放送 久堅神社の南側 展望台へ行く途中に位置している

ABN長野朝日放送・FM長野もここから送信しているらしい

 

TSBテレビ中継鉄塔

1段低い道路沿いのテレビ信州中継鉄塔

 

このほかには最後発のABS長野朝日放送があるが鉄塔・局舎ともにNBSに間借りしている模様

 

長野県防災行政無線中継鉄塔

本丸から北東に尾根筋を歩きに二の丸に建っている 狭い敷地で全体像は見えにくい

局舎は2階建て その昔 浪合村の蛇峠とともに鉄塔・局舎を設計したので懐かしくもある

 

3 広域事業所鉄塔

市街地中心部に並ぶ2本の鉄塔は ともに鋼管のトラス構造

それなりにボリュームがあるので どこからも目立つ存在

市街地北側の高台・長久寺の墓地からの冬の朝の風景 右がNTT 左が中電の鉄塔

 

NTT東日本 関信越飯田営業支店

飯田市街地の中心部 中央通り2丁目のビルの上

どこからも目立つ存在だが 建物にはもはや営業窓口もなく 人員も数えるほど

 

中部電力飯田営業所東館

中部電力飯田営業所の近くのビルの上

市街地だが中心部からは やや北側でNTTとともにランドマーク的存在

 

JR東海飯田支店

JR飯田駅南側のアイパークから 飯田駅の裏側にあり線路越しの鉄塔

こちらは逆の線路の西側からの鉄塔 山形鋼で組まれている

市街地中心部よりは離れているため目立たない気がする

 

4 国交省鉄塔

天竜川近くの鋼管鉄塔もやはり視野にしめる割合が少ないためか それほど目立たない

一方ほかの2ヶ所は いずれも本通りからは引っ込んだ位置にあり ボリュームの割りに

日常的な意識には上りにくいように思える

 

国交省飯田国道事務所

市街地からは柳通りを下った野底川沿い この裏側の筋からは非常に目立つ存在だが

事務所とは別棟のビルの上 段丘を下がったところで背景に溶け込み

高さの割りにランドマークにはなっていないように思える

 

国交省飯田国道事務所 飯田維持出張所

市立病院のアップルロードを隔てた南側 2階建ての事務所の裏側

八幡段丘の突端で周囲は緑が多い したがって意外に目立たない

 

国交省天竜川上流河川工事事務所 飯田河川出張所

弁天の天竜川堤防の近くの鋼管鉄塔

パラボラは柳通りの飯田国道事務所に向かっているようだ

 

5 携帯電話鉄塔

市街地の携帯電話鉄塔は建物屋上やパンザマストの1本柱が多いが

場所によっては高さが要求されて 大型の鉄塔も見受けられる

 

アングルトラス鉄塔

鼎一色神社の道路を挟んで北側のドコモの山形鋼トラス鉄塔

ちょうど鼎段丘の突端に位置しているが

近くには送電鉄塔もあり このあたりは騒々しい感じだ

 

鋼管シングル鉄塔

愛宕神社下のシングル鋼管鉄塔

これもドコモ あちこちで見かけるタイプ

これは松川端の低いところに建っているので あまり目立たない

 

鋼管ラーメン鉄塔

上郷下黒田の天竜川段丘の突端のドコモ基地局

3本の鋼管によるラーメン構造は迫力がある

上郷の下の段からも目立つ存在

豊丘村伴野携帯鉄塔2題

伴野古城跡の墓地から 3基の携帯鉄塔が並んでいる

もっとも手前に KDDIの単管控柱方式 控えを使っているので鋼管自体は細いものの

景観的にはスッキリしない印象

その上のソフトバンクはスルーして これは3番目ドコモの4脚鋼管トラスの鉄塔

構造的に部材が細くなるので意外に目立たない

(2017・6・27)

 

6 送電鉄塔

この周辺では高さが60mを越え 赤白に塗り分けられた大型の鉄塔や

特殊な構造の鉄塔はあまり見かけない 3段アームの送電鉄塔が主流だ

天竜川の堤防脇を南北に走る送電線・殿岡飯田線

このあたりは一般市民にはあまり縁のない場所

ごく標準的な送電鉄塔

これは飯田変電所の高森寄りで分岐し 旧飯田工高裏の南大島川の近く

方向を変えるためか鋼管によるトラス構造 高さのわりには細目に見える

1本だけ存在する巨大なパンザマスト送電鉄塔 鋼鈑厚さは2cmほど

基部は目測で1m×1.3mの矩形の角を落とした8角形

思うに近くを通過する国道153号建設に際し この1本だけ代替に造られたと解釈したい

(2016・1・20)

 

7 防災無線鉄塔

大部分がパンザマストの1本柱となっている

愛宕神社下の王竜寺川と松川の合流点附近には防災行政無線のスピーカー鉄塔と

松川ダム放流注意のスピーカーのついた2本のパンザマストが建っている

左は赤色回転灯のついたパンザマスト 下にはコンクリートブロック造の中平警報局 松川の堤防上

右は防災行政無線 3方向のスピーカー 王竜寺川沿いの堤防下に基礎がある

2015・9・29

 

4本パンザ櫓

天竜川イタチが沢附近の市道際に建つ 警報局舎が付属しているようだが近づけず

パンザマスト4本で櫓を組むという珍しい形

(2016・7・3)

 

8 アマチュア無線鉄塔

鼎中平の住宅では鉄塔が3本 3角柱と4角柱 さらにアンテナ竿数本

右はあちこちで見かける ごく一般的な無線鉄塔

三日市場で見かけた個人の無線鉄塔 ここまで頑丈なものは初めて見た

専門用語でクランクアップタワーというらしく 多段の伸張式で相当高く伸びる方式らしい

(2015・10・13)

アマチュア無線 LUSO クランクアップ鉄塔

フルーツライン 土曽川大橋の北側陸橋の近くに見慣れない鉄塔が出現

しばらくしてアンテナが取り付き完成状態 現場に行ったところ居合わせたオーナーから話を聞くことができた

小屋の向こうにも2段式のアンテナがあるが こちらはネット情報では全高42mにもなるという 4段式 3角柱

ここでは26mまでとのこと 総費用は7桁の後半にものぼると伺った 黄色部分は鉄塔の上下バランサーで

当面はこの色のまま 地元出身なので定年までは東京から通って運用するという話だ

(2017・10・26)

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