Roundabout Midnoon

タイトルはジャズの名曲-ラウンド・アバウト・ミッドナイト(現在は’Round Midnight と呼ばれているようだ)を

もじっただけで 必ずしも正午の風景ではありません

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東和町ラウンドアバウト本格運用 →jump ラウンドアバウト進入一時停止解除 →jump

天竜峡IC ラウンドアバウト →jump

 

吾妻町ランダバ改修

昨年の2月より 粘土をわたり取り掛かっていた 改修工事がほぼ終わった

吾妻町方面よりのアプローチ 立派な分離帯が完成

東和町方面からも 分離帯の設置

大宮方面からは 2車線を絞って1車線に ランダバから抜ける方向も同様に 1車線化

東新町方向からのアプローチ こうして見ると けっこう傾斜が付いている

桜並木方面からのアプローチも 1車線に 同様にランダバからの桜通りへも1車線にしている

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たしかに安全性という機能からは 前進なのかの知れない ただこのロータリーは

大火後の区画整理にあたり当時のGHQ将官のアイデアで生まれたともいわれている そんな昭和の景観遺産が

大きく変わっていくことには やや寂さをも感じる せめて中央部だけでも保存できなかったか とも思うのだ

(2022・12・14)

 

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東和町ラウンドアバウトは2013年2月5日をもって信号機を撤去し 仮運用を開始しました

飯田ケーブルテレビはここでも24時間中継を開始しました 見ていると結構 飽きません こちら

そして周辺公園整備もふくめて3月一杯で工事は完了し 本格運用を始めました

(2012・2・19)

また吾妻町ラウンドアバウトも飯田ケーブルテレビが24時間中継しています その様子は こちら

 

1) ラウンドアバウト社会実験

  飯田市の中心市街地のやや北寄りに いわゆる鈴加町ロータリーと呼ばれる交差点がある

  昭和22年の飯田大火の復興区画整理で誕生した5差路の環状交差点である

  ただし桜通り側は幅員35mあり片側2車線づつの一方通行となっているので

  実際には7本の道路をまとめていることになる

  このたび名古屋大学ほかの研究機関によって ラウンドアバウト社会実験と称して

  通行実態などの調査が行われた

  ラウンドアバウトとは主としてアメリカでの環状交差点の呼び名で

  復興区画整理の計画時にはGHQの高官が乗り気だったという話もある

  またちょうど実験中 居合わせた名古屋大学の大学院生に聞いたところ

  完全な形でのそれは全国的にも珍しい存在だという

  行政としては近くの8差路のラウンドアバウト化を目論んでいるようで

  その裏付け資料としての調査のようだ

2) 鈴加町ロータリー

    (面積的には吾妻町部分が多いので正式には 「吾妻町ラウンドアバウト」 と呼ばれているようだが

        あえて昔からのイメージにしたがって 「鈴加町ロータリー」 としておきたい)

  上記大火復興区画整理で生まれた 35m防火帯の桜並木のほぼ中心部にあるだけに

  市民における存在イメージは大きなものがある 桜並木の様子は こちら

桜通り南側からロータリーに進入 左側に小公園

右の樹の下あたりに時々警官がいて上からの一時停止違反の監視

その場合反対側の奥の木陰にも もう1人いて 逆側を監視

 

  中心の円形部分は その昔は防火用水としてのプールがあり 噴水が上がっていた時期もあった

  その後防火水槽は地下化が図られ 現在は芝生と皐月類の植え込みとなっている

  さらに周辺にはベンチや水遊びができる小公園が2ヶ所配置されている

こちらはその西側の道路からのロータリー・アプローチ 小公園は右手になる

正面方向は桜町から大王路を経て 都出橋を渡り 上郷方面に至る 大王路坂は こちら

 

  昔から信号はなく 進入時の一時停止が要求されているが

  時として 警官が上下に二人目立たなく立っていて 取締りを行うこともある

  一度キップをきられれば次は注意するので 近頃ではキチンと一時停止が守られているようだ

  ひとつ注目しておきたいのが交差点自体の高低差で ほぼ南に向かって目視で1.7m近く低くなっている

  人間心理からは下方向 また太陽に向かう南方向への身体志向感覚が重要になるはずだが

  現在の小公園のベンチの向きは まるでそれを無視している したがって利用度もあまりないようだ

 

3) ラウンドアバウトの印象

  実験では片側2車線の桜並木通りをロータリー周辺で同1車線に絞り

  交差点内もゼブラゾーンを内・外に大きくとって これもぎりぎり1車線としたが

  横断歩道の位置はあまり変えてはいないようだ

桜通り南側からの進入方向

その左手には小公園 ベンチは北向き

よく見れば なかなか垢抜けている

さらに道路挟んで奥にも小公園 デザインはいいのだが 向きが宜しくない

その小公園の西側東和町8差路方面からの進入路 これは2車線道路

ロータリーを挟んで桜通り南方面 手前はロータリーから北方面への出口

こちらは桜通り北側よりのロータリー入り口側

正面の6階建ての賃貸マンションに ICTVの24時間カメラが設置されているようだ

右側道路は市役所前の国道に接続

桜通りと直交する道路から ロータリー自体はそうとう傾斜している

正面奥に東和町8差路

横断歩道部分に新たな注意書き

  実験結果は公表されていないが 報道で知る範囲では

  おおむね良好な結果が得られたようだ

 

4) 東和町八差路

  さて鈴加町ロータリーから西方面に300mほど 少し左カーブしながら下ると東和町の交差点に出る

  ここは40m防火帯の公園と2本の道路が変則的に交差するのだが

  さらに公園両側の道路はそれぞれ1方通行で その道路を含めると8差路ということになる

  そちらの趣味の人たちには全国的にも有名らしい

  ただ公園側の1方通行道路は信号手前で一時停止を行うので それほど複雑な印象は感じない

大通り方面より交差点に進入 右手に吾妻町公園と一方通行の進入路

正面が飯田郵便局 センスのない建物だ

その一方通行の進入路部分から見た向かいが東和町公園

桜の季節には見事な枝垂れ

公園下部暗渠の谷川の改修で何本かは無残にも伐られたようだ

その逆側の吾妻町公園も同様に 眼を楽しませてくれたのだが

いつの間にか伐られてしまい わずか数本残るだけ 染井吉野の寿命は短いといわれればそれまでだが

 

  現在羽場大瀬木線の建設工事が進んでいる 当初そこからの市街地中心部へのアプローチに

  白山通りの拡幅を意図した区画整理が頓挫して その代替として中央公園道路を重視しているようだ

  そこで東和町8差路を整理しラウンドアバウト化を目指しているらしい

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ここからは東和町8差路の現況を右廻りに

大横町方面から 右手に吾妻町公園と一方通行からの入り口

 

通り左側から同方向

駅前より下る道路からの交差点 中央ビルの右に吾妻町公園の一方通行

左道路は伝馬町を突っ切り 柳通りの坂道へ向かう 柳通りは こちら

手前左は東和町公園脇の一方通行路出口

郵便局前の一方通行入り口から 正面道路が改築市役所への際のメイン・アプローチ

鈴加町ロータリー方面から交差点

正面の道路を突き当たり左折すると飯田駅 工事フェンスの左に東和町公園の一方通行出口

同様に吾妻町公園沿いの一方通行から交差点方面

 

5) ツイン・ラウンドアバウトに向けて

  全国的にも珍しいラウンドアバウトが市街地にふたつ隣接して出現すれば

  これはもう都市景観的にはユニークなものになりそうだ

  そこでさらに印象を昂揚させるために2・3の提案をしたい

  まずはロータリー中心部のデザインである

  ヨーロッパなどでは銅像や記念碑・オベリスクを中心に置いて左廻りに回転する構造が多い

  先の大学院生の話では 視線を遮らないように高さのあるものは好ましくない ということだった

  はたして一概にそれがいえるのかどうかは今一度確かめてみる必要がある

  ただあまり目立つようなものは困るというのはあるかもしれない

  ここはひとつ環境文化都市を象徴するものとして 水面とビオトープ的なものはどうだろうか

  次に道路表現として 現在のゼブラゾーンは中心に向かって渦巻き状に描かざるをえなく

  少し違和感を感ずる むしろ色分けで車線表示ができないだろうか

  しかも外側部分には自転車専用路として 別の色分けが考えてみたいが

  この場合 左折車輌との事故の危険性をどう排除するかがポイントとなる

  続いて周辺への小公園の配置で 鈴加町ではロータリー北側に設けたい

鈴加町のポケットパーク候補位置

 

  東和町では車線を移動した残りの部分は植樹して ポケットパーク化を図るべきだ

  その際さきに述べた身体志向感覚に留意した方向性を重視すべきで

  またそれらの公園の地盤高さも敷地の高低差を使いながら 高い位置の視点がとれるようにしたい

  

東和町のポケットパーク候補位置(ここでも1.5mくらいの高低差あり)

一方通行道路は左に寄りそうで 現在の道路部分にスペースができそうだ

 

  老若を問わずクルマの流れは見ているだけでも楽しいものである

  階段状の観客席のようなベンチなどが考えられないだろうか

  それも暑い時期には木陰 寒い時期には陽だまりのできる空間となれば理想的だ

  以上のような都市の新しい景観の創造は やはり市民によるワークショップなど

  オープンな検討に基づいての実現を望むものである

2011・1・8

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東和町ラウンドアバウト計画

上記東和町8差路のラウンドアバウト化にともなう道路付け替え工事が進行中である

このたび現場付近にラウンドアバウトの工事概要看板が設置され その内容が明らかになった

 気になったのは右側(東側)吾妻町公園の北側一方通行側道への進入路 現在は信号奥に大きな空間があり

通行量も少ないので問題は生じていないようだが 右上の吾妻町が将来リニア駅からの主要道路として

柳通りからの交通量が増えた場合 RAからの出口のネックになりはしないか 右折車線は必要ないかどうか

道路付け替えと東和町公園の整備は進行中 ただ移植した枝垂れ桜 3本のうち 奥2本は半枯れ状態

(2012・9・6)

 

東和町ラウンドアバウト本格運用

(2013・4・9)

完成したRAをやはり右廻りで見ていく

大横町方面への出口方向から 今までだだ広い空間で締りがなかったので

景観的にはヘソが出来たような感じ 同様に大横町方面からの入り口から

飯田駅方向への出口からは午前中早くで逆光状態

同じく飯田駅方向からの入り口側

こちらがこれからメインの道路になりそう 羽場大瀬木線へいたる出口方向

その入り口方向から

郵便局前から大横町方向

鈴加町方向からの入り口

柳通り方向への出口から 左が飯田駅方向 右が羽場大瀬木線方向

同じくこちらは柳通り方向からの入り口風景

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左手車両の優先という交通常識に反し 右手車両優先のスタイルに とまどう向きもあるというが

徒歩・自転車・クルマと全ての方向から出入りを繰り返してみたところ

とくに大きなストレスを感ずることはなかった 新しい都市景観として定着していきそうだ

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進入一時停止解除

全国的にラウンドアバウトが設置され 9月1日の道路法改正で進入一時停止が解除された

より利便性が向上した東和町ラウンドアバウト こころなし通行量が増えたような気がする

一方こちらは吾妻町ラウンドアバウト 別名・鈴加町ロータリーへも一時停止なしで徐行進入

数十年間 一旦停止を続けてきただけにまだ慣れないクルマが多い

(2014・10・23)

 

RA・皐月の彩り

中央通りから望遠で東和町ラウンドアバウト やや満開は過ぎているものの街中に華やかさ

だんだんと近づいて行って 以下撮影は6月15日

横断歩道から ピンクと黄緑の対比は 十字形のグレーの舗装とマッチして目を惹く

一方 吾妻町のラウンドアバウトは やや紫がかったピンクのマツバギクとの混植

(2015・7・14)

 

自動運転車試験運行

市役所駐車場にスーツ姿の人だかり

屋根に回転センサーを載せた自動運転試験車 中は様々な機器で一杯

準備期間を経たのち 11月3日の第12回丘のまちフェスティバルで試験走行

車輌も丘まち仕様に模様替え 中央通り4丁目・香港飯店前を発着所にして 抽選で試乗も

そのまま東和町ラウンドアバウトまで ここをソロリソロリと2周して戻るコース

市民の関心の高さには驚いた

(2018・11・22)

 

※吾妻町ロータリー改修工事

吾妻町からロータリー方面に向かうと工事中注意の標識

下の案内板によれば各道路に分離帯を設けることと

こちらは桜並木方面からの南方向  ロータリーへの進入路を右に振って

より直角に近くして 右方向の視認性を高めることが目的のようだ

工事案内板が設置されているが 図面は北が上 見るときは南に向いているから ちょうど逆方向になる

工事看板の設置位置と地図の上下には気を使ってもらいたいものだ

工事期間は10月までの予定だそうだ

(2022・4・14)

吾妻町からロータリー方向 ここでは分離帯は すでに完成

ロータリーの原形も ほぼ完成

東新町側からのランダバ風景

桜並木からの入り口は 少しロータリー中心部に向けて振っている

鈴加町方面の分離帯は まだ未完成

10月一杯で半分づつ舗装する予定だそうだ

 

天竜峡IC ラウンドアバウト

飯田市3番目のラウンドアバウトの記述がないのは どうしてか とお叱りをいただき

晴れた早春 kid’s さんを誘ってのミニドライブ

国道151号から三遠南信道 天竜峡インターチェンジの入り口のラウンドアバウト

右手前が国道方向 奥がパーキングエリアで 右奥がIC入り口方向 左は一般道へ

2019年秋の開通と同時に完成していたが 報告が遅くなってしまった

立入禁止の芝生の高みから 俯瞰してみた

中央アルプスの雪山が まことにキレイ それにしても殺風景な中心部だ

それと展望台があると もっと面白いと思う

なお このラウンドアバウトから 三遠南信道・天竜峡IC→龍江ICまでは こちら

(2021・3・7)

 

※おまけ 下市田ランダバ

平成3年3月26日の供用開始から 3ヶ月 近くに来たついでに観察

ここは出砂原商店街方向からのアプローチ 右奥が明神橋

あいにく天候がすぐれなくて 光量不足だが 手前国道153号からのアプローチ

左奥が明神橋 右奥が工業団地方向

工業団地方向から 国道アプローチ方向

左手前が工業団地方向への出口 総じて多少窮屈で殺風景ながら 機能は果たしていそうだ

(2021・6・23)

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それにしても ラウンドアバウトは長すぎる 前からずっと考えていたが

ラウンドアバウト →ランドアバウト →ランダバウト →ランダバ に思いついた

ネット検索してみると 個人のブログでの使用例が 2・3見つかったので

とりあえず ランダバ と略して呼んでみたい

 

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