読書日記保存版(印象に残った本) 2014年1月〜2014年12月 back
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過去読書日記 2000年1月〜20012年12月
12月22日(月) C+
「米国人一家、おいしい東京を食べ尽く
す」M・アムスター=バートン1700円エ
クスナレッジ。「英国人一家…」と違い、
中野に1ヶ月アパートを借りてB級グル
メの食べ歩き。「英国…」 並に面白い。
12月17日(水) C+
「昭和住宅」 エクスナレッジ 1600円。
博士課程在籍の若手など4名による執
筆。昭和元年から 20年までの戦前編
20年から64年までの住宅を戦後編と
して テーマ毎に掲載。資料的な価値。
11月23日(日) A
「日本風景論」 志賀重昂 政教社 50銭
初版は明治27年 その後版を重ね 14
版さらに復刻2回という古典。これは同
29年の第7版、しかも伊原五郎兵衛の
蔵書の模様 貴重な本をじっくり味わう。
11月17日(月) C+
話が長くなるお年よりには理由がある
「老年的超越」の心理学』増井幸恵 P
HP新書780円 九十歳以上の超老人
の心理学。多幸感に包まれた 超越性
は、もしかしたら 人間の本質かもネ。
10月25日(土) A
「謎の蝶アサギマダラはなぜ未来が読
めるのか?」 栗田昌裕 PHP1800円
数百キロ離れて 同じ個体に再会 だけ
でも感動もの。医師にして 地方大学長
前著に続く思索。環境と感性の ゆらぎ
が確率論を超える「運」を生むのかも。
9月13日(土) C+
「本を読む人のための書体入門」 正木
香子 星海社新書 820円。書体そのも
のの文学性を追求する1981年生まれ
ネットで 評判になったというが、この視
点は初めてだ。故に電子本は問題外。
9月11日(木) C+
「声の世界を旅する」増野亜子 音楽之
友社2500円。小泉文夫に憧れたとい
うバリ音楽研究者。当初別の方向を期
待していたが 身体・感情からの声・唄
の世界巡りとともに想像の輪が拡大。
9月8日(月) B+
読む技術 成熟した読書人を目指して」
塚田泰彦 創元社 1300円。筑波大教
授による、読書科学の 一般向け。内容
は申し分なく、近頃の読書では最上級
ただ書名の副題、上から目線で不満。
9月5日(金) C+
フードトラップ 食品に仕掛けられた至
福の罠」 M・モス 日経BP社2000円
スナック・加工食品の、塩分・糖分・脂
肪分。その減量の困難さを NYタイム
ズ記者の詳述。食生活が変わりそう。
8月12日(火) C+
「これだけは見ておきたい 日本の産業
遺産」平凡社1800円。執筆は二村
悟
写真は小林吉彦。廃墟的な美しさは当
然として 背後にある歴史的な人間の営
みを想像し 感慨新たな時間を持てる。
8月8日(金) B
「男子の貞操」 坂爪真吾 800円 ちくま
新書。知性とともに スローなセックスを
と、上野千鶴子門下の 1981年生まれ
すでに2刷と反響は いいようだ。世代を
問わず、一度読んでおくべき 内容だ。
8月6日(水) C+
「花札」 江橋 崇 3500円 法政大学出
版局。ものと文化シリーズは同大法学
名誉教授による 場違いともいえる花札
研究。子供の頃は家族で、遊んだもの
もはや風前の灯火の、貴重な資料だ。
7月24日(木) C+
「和食の調理・道具づかいコツのコツ」
遠藤十士夫 旭屋出版1500円。昭和
15年生まれの料理長による、和食料
理中級編。けっして一般向け ではな
いプロの世界 の一部を、垣間見た。
7月17日(木) C+
「フルサトをつくる」東京書籍1400円
京大卒の 伊藤洋志とpha、熊野に古
家を シェアする拠点をつくる。そのユ
ルい姿勢が非常に良い。里山資本主
義のような、肩肘張った思考の対極。
6月19日(水) C+
「予備校なんてぶっ潰そうぜ。」 花
房孟胤 集英社1300円。1989年
生まれの東大生が無料受験サイト
を開設 その日々を綴った物語だが
赤裸々な心情の告白には好印象。
5月24日(土) C+
「ドーナッツを穴だけ残して食べる方
法」大阪大学出版局1500円。同大
ショセキカプロジェクトという、2年間
の講義での 本つくり。表題を各方面
の教員がどう思考するかに面白さ。
5月11日(日) A
「背守り」 LIXIL1800円。子供の
着物の背の魔よけの印。江戸から
昭和の収集品。無事を願い、夜な
べ仕事に縫い付ける、母親の姿と
その心情を想うと目頭が熱くなる。
5月4日(日) C+
「日本の原風景 町並 重要伝統的
建造物群保存地区」2800円 光村
推古書院。全国のいわゆる重伝建
地区106ヶ所全てを 写真家・森田
敏隆が撮影という 永久保存版だ。
4月28日(月) C+
「鳥居」 谷田博幸 河出書房新社
2600円。なぜか滋賀大西洋近代
美術史の教授が執筆。全国を廻っ
ての鳥居調査から、独自の美学を
語る。また 興味の対象が増えた。
4月16日(水) C+
「超絶技巧美術館」 1800円 美術出
版社 BT BOOKS。山下裕二・監修
による現代作家20人の超細密・スー
パーリアル・フィギュア・工芸品ずらり
こういう世界があるのか驚きの連続。
3月30日(日) C+
「縄文土偶ハンドブック」 三上徹也
新泉社 2200円。1956年生まれの上
伊那農高教諭による、縄文土偶の新解
釈。土偶の目的など、大胆な推測と 信
仰の始まりに対しての示唆は、新鮮だ。
3月22日(土) C+
日本の祭神 社寺に祀られた郷土の人
びと」 日外アソシエイツ13800円。全
国の神社を 北から南まで 1300人の
祭神と神社の概要で 義民や土木工事
功労者など、郷土の歴史を垣間見た。
2月24日(月) B
古本屋ツアー・イン・ジャパン」小山力也
原書房2400円 全国の古書店1550軒
訪問そのうち150軒のブログ書籍化 写
真は店頭のみ。店内描写の 悪口なしの
文章力には、ほとほと 感嘆するのみだ。
2月21日(金) B
「盛り場はヤミ市から生まれた」 青弓社
2800円。早大社会学・橋本健二 東大
都市史・初田香成の編著で、若手研究
者が執筆 戦後空白期の都市の貴重な
論文を多数収録。文句なしに 面白い。
1月16日(木) C+
「食と建築土木」 LIXIL出版2300円
工学院大教授・後藤治と 同研究員
二村悟による 。農山魚村の特異な
景観の構成物である、各種構造物
気の利いた名前を、つけたいもの。
1月6日(月) C+
「まち文字」 小林 章 グラフィック社
2000円。独在住のフォントデザイ
ナー。前1/3 は町で見かける丸ゴ
チックについて。たしかに 当りは柔
らかい。後半は欧文フォント談義。