読書日記保存版(印象に残った本) 2015年1月〜2017年12月 back
2000年版 2001年版 2002年版 2003年版 2004年版 2005年版 2006年版 2007年版 2008年版
2009年版 2010年版 2011年版 2012年版 2013年版 2014年版 2015年版 2016年版 2017年版
過去読書日記 2000年1月〜2016年12月
12月24日(月) A
「貧困脱出マニュアル」 タカ大丸 飛鳥
新社1250円。自身の父親DVの壮絶
体験。スペイン語通訳・翻訳家としての
半生を軸に 下層社会からの脱出を懇
切丁寧指導。ところどころで泣かせる。
11月19日(月) C+
「つながっているのに孤独」S・タークル
ダイヤモンド社2800円。ネット中毒社
会の異常さを MITの女性臨床心理学
教授が 例証。ロボットとの付き合い方
あるいは手紙の 重要性指摘。原書は
2010年刊やっと新刊訳本。なぜだ。
10月28日(日) C+
あの本の主人公と歩く 「東京物語散歩
100」 堀越正光 ぺりかん社 1600円
朝日新聞東京版連載12年、千葉県の
私立一貫校の国語の先生 名作から青
春小説まで その要約が抜群。散歩はと
もかく 結末を知りたくて、読みたくなる。
9月21日(金) C+
「偏見や差別はなぜ起こる?心理メカニ
ズムの解明と現象の分析」 ちとせプレス
2500円 北村英哉・唐沢穣ほか11名の
心理学者が執筆 人種・民族・移民・障害
などだが 高齢者差別にも通底する美醜
問題こそ もっと大きなテーマのはずだ。
8月31日(金) C+
「好き嫌い−行動科学最大の謎」 早川
書房 2100円。米の科学ライターのT・
ヴァンダービルトが挑む。食べ物・音楽
藝術など、無意識での自己認識と分析
さらに官能検査の主観排除 と魅力的。
8月28日(火) C+
「少年写真家の見た明治日本−ミヒャエ
ル・モーザー日本滞在記」6500円勉誠
出版。明治2年16歳でオーストリアの田
舎から写真助手として来日、日本語を覚
えた少年の日記を、宮田奈奈が訳。生き
生きとした当時の描写を、楽しく読めた。
7月9日(月) B
「遅刻してくれてありがとう 上−常識が通
じない時代の生き方」1800円 日経新聞
出版社 ようやく上巻を借りることができた
ムーアの法則、T・フリ−ドマンのいう加速
する世界の例証だが 最後の人材教育の
将来についての記述は かなり刺激的だ。
6月20日(水) C+
「遅刻してくれてありがとう 下−常識が通
じない時代の生き方」1800円 日経新聞
出版社。なぜか下巻だけ新刊コーナーに
T・フリ−ドマンの著作にあえて借りてきた
信頼あるコミュニティの建設こそが、現在
社会の悲観を、楽観に変えていくという。
6月14日(木) C+
「デジタル資本主義」 東洋経済新報社
1600円。野村総研研究員・森健と日戸
浩之による未来予測。シェアリング経済
発展は資本主義が新次元に入っている
証拠。明か 暗か、は社会の意思次第。
5月25日(金) B
もうひとつの脳 ニューロンを支配する
陰の主役「グリア細胞」 R・D・フィール
ズ講談社ブルーバックス1500円。神
経科学 最前線。脳科学・発達生理学・
行動心理学、すべてにかかわるグリア
細胞の重要性を理解した。全524頁。
5月12日(土) C+
「知ってるつもり 無知の科学」早川書房
1900円。米の認知科学者のS・スロー
マンとF・ファーンバックによる。個人の
知識の限界にたいし、コミュニティでの
集合知こそが 人類社会発展に寄与し
てきた。だから 皆で賢くなろうよと説く。
4月26日(木) B
県都物語-47都心空間の近代をあるく
西村幸夫 有斐閣 3600円。県庁所在
都市の骨相として、歴史の中で形成さ
れた都市構造を探る、東大院教授。計
画家の存在というよりも 民衆の叡智の
結果として それを肯定する基本姿勢。
4月9日(月) C+
「誰もが嘘をついている ビッグデータ分
析が暴く人間のヤバい本性」 1800円
S・スティーブンス=ダヴィドウィッツ光文
社。グーグルで 検索分析研究、豊富な
例証に納得。最終章で データの扱いへ
の警鐘。社会科学B・D分析の将来像。
4月4日(水) C+
「遺伝子 親密なる人類史 上」早川書房
2500円。自身 神経疾患の家系をもつ
インド系コロンビア大教授シッダルータ・
ムカジー。詳細すぎるほどの遺伝子研
究史。上巻はHIVまで 全420ページ。
3月30日(金) A
文章表現のための「辞典活用法」中村明
東京堂出版1800円。もはや神の領域だ
文字について贅沢な日本語という各種辞
書の森に遊ぶ。痛快な文章で、ますます
ファンに。読書記念と その中村先生・編
「新明解類語辞典」をアマゾン発注した。
3月23日(金) B
「人類の進化が病を生んだ」 河出書房
新社2200円。2017年没 英の科学ラ
イター J・テイラー。自己免疫性がアレ
ルギーを生む そんな進化医学の現状
研究成果紹介。まさに運とは身体内物
質の確率的働きだ ということを思った。
2月27日(火) C+
「ニッポン放浪記」 岩波書店 2800円
三島・大江の英翻訳 で有名なカリフォ
ルニア大教授 ジョン・ネイスン の回想
録。高度成長期から現代まで、波乱に
満ちた日・米での半生や心情を 吐露。
1月29日(月) C+
「騎馬武者 サムライの戦闘騎乗」新紀
元社3000円。こんな好き者がいた 日
本在来種の馬に鎧姿、弓を射、刀を振
るう男女を オールカラーで。絵巻に描
かれた姿を実際に試すのだ。脱帽だ。
1月28日(日) C+
「最後の場所」 月曜社 3500円。著者
は 2016年 59歳で急逝した南嶌宏。
次男の小学校時代の校長 (画家でも
あった)の子息でもある。そのキュレー
ターとしての、感性鋭い既出の美術評
論や作家論を集めたもの。全591頁。