読書日記保存版(印象に残った本) 2020年1月〜2021年9月 back
2000年版 2001年版 2002年版 2003年版 2004年版 2005年版 2006年版 2007年版 2008年版
2009年版 2010年版 2011年版 2012年版 2013年版 2014年版 2015年版 2016年版 2017年版
過去読書日記 2000年1月〜2012年12月
11月29日(日) C+
「生と死を分ける数学 人生の(ほぼ)
すべてに数学が関係する」 2200円
草思社 K・イェーツ。つまりは運、つま
りは確率論。それを数学モデルで解く
英の教授。最後に感染症にも 言及す
る。説得力は充分。原著 2017年刊。
11月25日(水) A
「刃物たるべく 職人の昭和」 土田 昇
みすず書房4500円 大工鍛冶の最高
峰・千代鶴是秀を軸に、大工道具商が
想いを馳せる。昭和を彩る名工達の物
語は感動的 そんな名工に憧れる若い
職人が手にしているのか 既に2刷目。
11月23日(月) C+
「東京時層探検」黒沢永紀 書肆侃侃房
1700円。江戸・明治・大正・昭和、時を
重ねた レアな街や建造物を巡る旅。知
識量豊富な 軍艦島コーディネーターの
ディープツアーは胸に迫るものがある。
10月26日(月) B+
歪んだ正義 「普通の人」がなぜ過激
化するか』 大治朋子 毎日新聞出版
1600円。同社編集委員によるローン
ウルフのテロ理論。これでカルトや虐
待ほか 世間のかなりの事件をも 説
明が可能。今年一番の書物である。
9月25日(金) A
「この子はこの子のままでいいと思え
る本」佐々木正美 1300円主婦の友
社。雑誌「Como」での子育て悩み相
談を単行本化。肥大化する一方の自
己 という現代社会、いかに自然体で
子どもと接するか ここに答えがある。
9月1日(火) B
「合成テクノロジーが世界を変える -
生命・物質・地球の未来と人類の選
択」 C・プレストン 2300円 インター
シフト。米の哲学教授。合成生物学
気候工学に自然とは何かを問う。お
そらく身体性、野性と呼ばれるもの。
8月20日(木) C+
「自然」という幻想』 エマ・マリス 草思
社1800円。米在住のサイエンスライ
ター。自然に手を加えてきた人類史に
自然とは何か、自然回復 あるいは保
護とは どこをいうのか、その中で個人
のできることは何か、を問うのである。
7月10日(金) B+
「絶望を希望に変える経済学 社会の
重大問題をどう解決するか」 日経新
聞出版2400円。2019年ノーベル賞
A・V・バナジー E・デュプロ 夫妻によ
る社会行動経済学は 移民・格差ほか
問題のメカニズムを、明解に説明だ。
6月27日(土) C+
「アスリートのメンタルは強いのか?
スポーツ心理学の最先端から考える」
晶文社1700円。荒井弘和編で12人
の執筆。一般人以上に 自己との葛藤
の大きさから、いかに 救いを得るか。
4月26日(日) B
「自由の命運[下] 国家、社会、そし
て狭い回廊」 早川書房2600円。下
巻でも 世界各国の事情を詳細に分
析。倫理性を含めた知性を養う教育
制度が早く整った国が辛うじて狭い
回廊に留まっているのではないか。
4月12日(日) C+
「城割の作法 一国一城への道程」吉
川弘文館 3000円。265年の徳川時
代を築いた初期の政策の実際を 幾多
の資料と想像力で読みとる 福田千鶴
九州大教授。もう小説のような面白さ。
3月15日(日) C+
「ゆかいな珍名踏切」 今尾恵介 朝日
新書810円。近くの桶屋前踏切に 昔
の風景を想像しているが、まさにそん
な企画で 躊躇なく 手に。歴史地図と
対照しながらの 現地訪問は、これぞ
景観調査 の神髄、という感じがした。
2月7日(金) B
「文化遺産と〈復元学〉 遺跡・建築・庭
園復元の理論と実際」4800円吉川弘
文館 以前から注目 東大・海野聰准教
授編で 実際に存在しないものをどう復
元。10人の研究者論文集。個別研究
ではなく、幅広い知識を求める面白さ。
1月22日(水) C+
「夕陽に赤い町中華」 北尾トロ 集英
社 1600円。書名が抜群なら内容も
秀逸だ。著者命名の町中華の越し方
と行く末、昭和の食文化の一面を 色
鮮やかに描き出す。さすがトロさん。
1月3日(金) C+
「時をかける台湾Y字路 記憶のワン
ダーランドへようこそ」栖木ひかり ヘ
ウレーカ1700円。Y字路を歩きつつ
そこでの歴史を想う 台湾人と結婚し
て台北在住。初めて知ることも多し。